図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (角川文庫)/有川 浩
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図書館戦争と同時に文庫化されましたのでご紹介。



図書館戦争のシリーズ続編です。

裏表紙引用から


「図書隊の中でももっとも危険な任務を負う防衛隊員として

日々訓練に励む郁は、中沢毬江という耳の不自由な

女の子と出会う。毬江は小さい頃から面倒をみてもらっていた

図書隊の教官・小牧にひそかな思いを寄せていた。


そんな時、検閲機関である良化隊が、郁が勤務する図書館を

襲撃、いわれのない罪で小牧を連行していく。


かくして郁と図書隊の小牧奪還作戦が発動した!?」



本作は章立てで構成された短編集のような形になっています。

時系列は繋がってますので、一本の小説として楽しめます。


前回の粗筋紹介ではピンとこないかもしれないので

簡単にバックグラウンドを解説しておきますと、


メディアによる報道被害などを背景に、メディア良化法という法律が

施行されました。この法律は、図書に対してメディア良化委員会という

公的機関が検閲を行い、メディアとして不適切と判断されれば

図書として流通させない、といった具合です。

この検閲がかなり暴力的に行われます。

それに対抗して、図書館側は、図書館だけは本を読む自由を守ろうと

「図書館の自由法」を根拠に図書隊を組織します。

自衛の組織です。

良化委員会と図書隊との検閲抗争、これが図書館戦争です。


おおむねこんな感じです。

まぁそもそも違憲立法だろ、とか銃火器はまずいだろとか

いろいろあると思いますが、細かい設定はまた読み直しますが。


前回も書きましたが近い将来メディアに対する規制というものは、

行われるかもしれませんね。

すでにゲーム業界では、店舗単位販売の自主規制をしていたり

CEROがあります。

出版業界では話題の条例の施行。

このへんの根拠は青少年への影響ということですが

そんなもんを規制する前に、親のしつけだとか学校教育だとか

プラスの方向で考えたほうがいいんじゃないかとも思いますがね。


どうなることやら。


あ、巻末の書き下ろし短編はとても良かったです。

小牧さんかっこいい。


オススメ度 ☆☆☆☆