The-son-of-a-bitch とくると、

すぐに侮蔑意味合いがあるのかと、外国人には思えるのですが、
クラスで、フランス人生徒がちょうどそれを尋ねていました。


リリー先生
「The poor-son-of-a-bitchに 侮蔑の意味は、ありません。ええ、全然ありません」
ということでした。


原書:p.175 11行目
村上春樹版:p.315 3行目 


ギャツビーの葬儀で、参列した フクロウ眼鏡男 が、最後につぶやいた言葉。
" The poor-son-of-a-bitch. " 
「なんともはかないものだ」


poor というのは いろいろなが可能で、


「かわいそうな」「あわれな」「不幸な」
それに「亡き」「故人となった」もかのうで、
そもそも、「貧乏な」「貧民階級」と意味で、


どれも、ギャツビーを表していて ひとつの言葉に訳すのは難しそうです。


そして、作者フィッツジェラルドが1940年12月21日に亡くなったとき
フィッツジェラルドの葬儀で、参列した詩人ドロシー・パーカーは、
フクロウ眼鏡男が 亡きギャツビー に言った、
この "The poor-son-of-a-bitch."  の言葉 を、
亡きフィッツジェラルドに、泣きながら言っていた ということです。