あの一振りだけ、僕は覚えていない。
力を入れた感覚がない。
なのにクラブは
自分より先に走っていて、
ボールは今までで
一番遠くに消えていった。
「渾身の一打」じゃない。
むしろ、何
もしていない一打だった。
あれが、
リミッターが外れた瞬間だったんだと思う。
━━━
力みとは何か。
力みとは、
脳に「力を入れろ」と命令することだ。
でも、命令ではカラダは反応しない。
これは前回のブログを
読んでもらえたらわかると思うけど、
命令と実現は、
脳の中で別の回路を使っている。
速く動きたい→速く動けなくなる。
遠くに飛ばしたい→飛ばせなくなる。
これは根性が足りないんじゃない。
脳の中に、
もともと安全装置がついているからだ。
火事場の馬鹿力という言葉がある。
普段、脳は筋肉や骨が壊れないように、
出せる力を7割、8割程以下に
制限している。
命の危機を感じた時だけ、
アドレナリンが分泌されて
そのリミッターが外れる。
つまり、火事場でしか出せない力が、
最初から自分の中にある、ということだ。
ないものは、絶対に出てこない。
━━━
じゃあ、それを普段からどう外すか。
僕が普段やっていることは、
いわゆる筋トレじゃない。
ボディメイクのための
「魅せる筋肉」は求めていない。
動きに特化したトレーニングをしている。
呼吸の仕方も、意識の置き方も全く別物だ。
そして、脳にどんな動きが必要かを、
何度も何度もイメージして落とし込む。
その時、
ただ動きを思い浮かべるだけじゃない。
その瞬間カラダがどのエネルギーを、
どこからどこへ使っているか
までイメージする。
これは根性論でも精神論でもない。
運動をイメージするだけで、
実際に動かす時と
同じ運動野・運動前野が働くことは、
神経生理学の研究でわかっている。
想像で筋トレをしただけの人の筋力が、
実際に鍛えた人と近い割合で
伸びたという実験結果もある。
脳にとって、
「本気で描いたイメージ」と「現実」の境目は、
僕らが思っているほどはっきりしていない。
結果、
その動きに必要な情報から先に入ってきて、
物理的にカラダへ落とし込まれていく。
命令ではなく、情報として入れる。
これが、リミッターを外す入り口だ。
━━━
先日の全国大会で、
ある有名なプロコーチと
2人で話す時間があった。
そこで出てきたのが、
このリミッターの話と、
実は同じ根っこを持つ話だった。
「一番大切なのは、子供心を忘れないこと」
一瞬、意味がわからなかった。
でもすぐに、腑に落ちた。
自分の周りを思い出してみてほしい。
運動神経がいい人。
ゴルフの話なら、飛距離が飛ぶ人、上手い人。
何か一つに特化している人間。
だいたい、ちょっと変わってる。
どこか子供っぽい。
今、誰かの顔が浮かんだと思う。
それが答えだ。
考えてみれば当然だ。
子供は、まだ脳にリミッターを積んでいない。
「失敗したらどうしよう」も、
「これ以上は無理」も知らない。
だから、命令じゃなくそのまま動ける。
大人になるということは、
賢くなると同時に、
リミッターを丁寧に
積み上げていくことでもある。
━━━
僕もそうだ。
お客様の前に立つ「益本」の顔は、
子供っぽさを丁寧に隠している。
言葉も、所作も、ちゃんと選んでいる。
よくお客様に言うんだけど、
「まさひろ」になった瞬間、僕は別人になる。
益本は、教える人間としての僕。
まさひろは、ただ夢中な、子供のままの僕。
この二つを両方持っていて、
必要な時に必要な方を出せること。
それが、リミッターを外した
状態に一番近いと思う。
遊び心を持て、
という軽い話じゃない。
損得や見栄を抜きにして、
ただ「これがやりたい」で
動ける回路を、
大人になっても消さずに残しているか
どうか、という話だ。
長嶋監督がすごいと言われる理由も、
たぶんここにヒントがある。
技術論では説明しきれない何かを、
あの人はずっと持ったまま第一線にいた。
理論を積み上げるほど、
人は正しさの中に子供心を埋めていく。
でも一流と呼ばれる人ほど、
その埋めたはずのものが、
ふとした瞬間に顔を出す。
ここから先、
具体的にどう子供心を
運動やゴルフに
落とし込むかは、
今日は書かない。
有名なプロコーチたちでさえ
表では語っていないことを、
僕が先に全部書いてしまうのは、
筋が違うと思うから。
これは、レッスンに来てくれた人にだけ話す。
もう一つ、基盤の話もしてもらった。
インパクトと、スイングテンポ。
この2つが大切、というのは、
僕がいつもレッスンで言っていることと同じだった。
答え合わせができたのは嬉しかった。
ただ、スイングテンポについては、
僕が無意識にやっていたことを、
その場でしっかり言語化してもらえた。
自分の感覚を、
他人の言葉でもう一段深く理解できる。
一人でやっていたら辿り着けなかった収穫だった。
自分の技術は、自分の中だけでは完成しない。
━━━
世界にも、同じことが起きている。
1マイル4分切りは、長年「人間には不可能」と言われていた。
医師たちは、挑戦すれば命に関わるとまで警告していた。
それを1954年、ロジャー・バニスターが突破した。
科学的なトレーニングと、
「その壁を最初に破るのは自分だ」という強いイメージを、
何年もかけてカラダに刷り込んで。
面白いのはここからだ。
バニスターが記録を出してから、わずか46日後、
ライバルがあっさりその記録を更新した。
そして1年のうちに、20人以上のランナーが4分を切った。
37年間、誰も超えられなかった壁が、
たった1人がイメージを現実に変えた瞬間から、
次々と崩れていった。
日本の100m10秒の壁も同じだ。
19年もの間破られなかった壁を、
2017年に桐生祥秀選手が突破すると、
その後何人もの選手が続いた。
人類のカラダが、
その数年で急に進化したわけじゃない。
「できる」というイメージが、
先にカラダの中に落ちただけだ。
━━━
僕が毎朝トレーニングで
カラダに向き合っているのは、
筋肉をつけるためじゃない。
自分の中にある、
まだ出会っていない力に、
情報として先に会いに行くためだ。
命令じゃない。
イメージして、落とし込む。
その一振りが、
今日もどこかで起きている。
今日20時から、
Instagramのリールで3日間のジュニアゴルフ
全国大会のの様子を公開する。
本日、22日は1日目の様子。
14時30分時からはストーリーで
最新のスイングも出してる。
写真はその切り抜き。
理屈じゃなく、まず動きを見てほしい。
では!
力を入れた感覚がない。
なのにクラブは
自分より先に走っていて、
ボールは今までで
一番遠くに消えていった。
「渾身の一打」じゃない。
むしろ、何
もしていない一打だった。
あれが、
リミッターが外れた瞬間だったんだと思う。
━━━
力みとは何か。
力みとは、
脳に「力を入れろ」と命令することだ。
でも、命令ではカラダは反応しない。
これは前回のブログを
読んでもらえたらわかると思うけど、
命令と実現は、
脳の中で別の回路を使っている。
速く動きたい→速く動けなくなる。
遠くに飛ばしたい→飛ばせなくなる。
これは根性が足りないんじゃない。
脳の中に、
もともと安全装置がついているからだ。
火事場の馬鹿力という言葉がある。
普段、脳は筋肉や骨が壊れないように、
出せる力を7割、8割程以下に
制限している。
命の危機を感じた時だけ、
アドレナリンが分泌されて
そのリミッターが外れる。
つまり、火事場でしか出せない力が、
最初から自分の中にある、ということだ。
ないものは、絶対に出てこない。
━━━
じゃあ、それを普段からどう外すか。
僕が普段やっていることは、
いわゆる筋トレじゃない。
ボディメイクのための
「魅せる筋肉」は求めていない。
動きに特化したトレーニングをしている。
呼吸の仕方も、意識の置き方も全く別物だ。
そして、脳にどんな動きが必要かを、
何度も何度もイメージして落とし込む。
その時、
ただ動きを思い浮かべるだけじゃない。
その瞬間カラダがどのエネルギーを、
どこからどこへ使っているか
までイメージする。
これは根性論でも精神論でもない。
運動をイメージするだけで、
実際に動かす時と
同じ運動野・運動前野が働くことは、
神経生理学の研究でわかっている。
想像で筋トレをしただけの人の筋力が、
実際に鍛えた人と近い割合で
伸びたという実験結果もある。
脳にとって、
「本気で描いたイメージ」と「現実」の境目は、
僕らが思っているほどはっきりしていない。
結果、
その動きに必要な情報から先に入ってきて、
物理的にカラダへ落とし込まれていく。
命令ではなく、情報として入れる。
これが、リミッターを外す入り口だ。
━━━
先日の全国大会で、
ある有名なプロコーチと
2人で話す時間があった。
そこで出てきたのが、
このリミッターの話と、
実は同じ根っこを持つ話だった。
「一番大切なのは、子供心を忘れないこと」
一瞬、意味がわからなかった。
でもすぐに、腑に落ちた。
自分の周りを思い出してみてほしい。
運動神経がいい人。
ゴルフの話なら、飛距離が飛ぶ人、上手い人。
何か一つに特化している人間。
だいたい、ちょっと変わってる。
どこか子供っぽい。
今、誰かの顔が浮かんだと思う。
それが答えだ。
考えてみれば当然だ。
子供は、まだ脳にリミッターを積んでいない。
「失敗したらどうしよう」も、
「これ以上は無理」も知らない。
だから、命令じゃなくそのまま動ける。
大人になるということは、
賢くなると同時に、
リミッターを丁寧に
積み上げていくことでもある。
━━━
僕もそうだ。
お客様の前に立つ「益本」の顔は、
子供っぽさを丁寧に隠している。
言葉も、所作も、ちゃんと選んでいる。
よくお客様に言うんだけど、
「まさひろ」になった瞬間、僕は別人になる。
益本は、教える人間としての僕。
まさひろは、ただ夢中な、子供のままの僕。
この二つを両方持っていて、
必要な時に必要な方を出せること。
それが、リミッターを外した
状態に一番近いと思う。
遊び心を持て、
という軽い話じゃない。
損得や見栄を抜きにして、
ただ「これがやりたい」で
動ける回路を、
大人になっても消さずに残しているか
どうか、という話だ。
長嶋監督がすごいと言われる理由も、
たぶんここにヒントがある。
技術論では説明しきれない何かを、
あの人はずっと持ったまま第一線にいた。
理論を積み上げるほど、
人は正しさの中に子供心を埋めていく。
でも一流と呼ばれる人ほど、
その埋めたはずのものが、
ふとした瞬間に顔を出す。
ここから先、
具体的にどう子供心を
運動やゴルフに
落とし込むかは、
今日は書かない。
楽しめ!なんて
言葉でもない。
有名なプロコーチたちでさえ
表では語っていないことを、
僕が先に全部書いてしまうのは、
筋が違うと思うから。
これは、レッスンに来てくれた人にだけ話す。
もう一つ、基盤の話もしてもらった。
インパクトと、スイングテンポ。
この2つが大切、というのは、
僕がいつもレッスンで言っていることと同じだった。
答え合わせができたのは嬉しかった。
ただ、スイングテンポについては、
僕が無意識にやっていたことを、
その場でしっかり言語化してもらえた。
自分の感覚を、
他人の言葉でもう一段深く理解できる。
一人でやっていたら辿り着けなかった収穫だった。
自分の技術は、自分の中だけでは完成しない。
━━━
世界にも、同じことが起きている。
1マイル4分切りは、長年「人間には不可能」と言われていた。
医師たちは、挑戦すれば命に関わるとまで警告していた。
それを1954年、ロジャー・バニスターが突破した。
科学的なトレーニングと、
「その壁を最初に破るのは自分だ」という強いイメージを、
何年もかけてカラダに刷り込んで。
面白いのはここからだ。
バニスターが記録を出してから、わずか46日後、
ライバルがあっさりその記録を更新した。
そして1年のうちに、20人以上のランナーが4分を切った。
37年間、誰も超えられなかった壁が、
たった1人がイメージを現実に変えた瞬間から、
次々と崩れていった。
日本の100m10秒の壁も同じだ。
19年もの間破られなかった壁を、
2017年に桐生祥秀選手が突破すると、
その後何人もの選手が続いた。
人類のカラダが、
その数年で急に進化したわけじゃない。
「できる」というイメージが、
先にカラダの中に落ちただけだ。
━━━
僕が毎朝トレーニングで
カラダに向き合っているのは、
筋肉をつけるためじゃない。
自分の中にある、
まだ出会っていない力に、
情報として先に会いに行くためだ。
命令じゃない。
イメージして、落とし込む。
その一振りが、
今日もどこかで起きている。
今日20時から、
Instagramのリールで3日間のジュニアゴルフ
全国大会のの様子を公開する。
本日、22日は1日目の様子。
14時30分時からはストーリーで
最新のスイングも出してる。
写真はその切り抜き。
理屈じゃなく、まず動きを見てほしい。
では!
