「LADYPEAK」#11
「お二方が、お婆ちゃんだから・・・。一つ目の理由は、これです」
桃葉は、なぜ、ドクター黒葉が春江と和代にLADYPEAKを譲る気になったのか、説明をはじめた。
「先程申し上げたように、LADYPEAKは男性には効果がありません。そして、若い女性が服用しても、効果はあらわれません」
「そりゃ、そうだわねぇ」
春江は、話を聞きながら大きくうなずいている。
「失礼ながら、お二方が老女だということで、もし、他の方にLADYPEAKのことを口外されても、本気で信用される可能性は低いと判断しました」
「確かにそうだわ。わたしたちみたいなお婆ちゃんの言うことなんか、ボケ老人の戯言としか受け取ってもらえないでしょうよ」
笑いながら、和代も納得している。
「あとは、お二方のブログやコメントのやりとりを拝見させていただいて、わたし自身が、お二方を信用に足る人物だと確信したからです」
「まあ。わたしたちのブログを?何も大したことなんか書いていないと思うんだけどねぇ」
春江は、少し照れ臭そうに、和代と顔を見合わせた。
「お二方が、日常をホントに楽しそうに過ごされているのが、文章を通じて伝わってきました。人が人を信用するのに、理由なんか必要ありません。わたしは、お二方を信用できると直感的に判断しました」
話しているうちに、桃葉の表情は真剣なものになってきた。春江と和代もそれに応えるように、桃葉から視線を外さない。
「そして・・・・・。こうしてお会いして・・・・・。まだ短い時間ですが、わたしも楽しい時間を共有させていただきました」
「・・・・・」
「わたし、何か、変なこと言ってますか?」
桃葉は首をかしげて、二人をじっと見た。目の輝きは、純粋な心の色をそのままあらわしていた。

