前回は、偏微分方程式である波動方程式Ⓐを変数分離させ、
2つの常微分方程式 ⑦と⑧を得ました。この2つの式を変形して
∂²/∂t²(Tn(t))+(k²:v²)*Tn(t)=0 ⑨
∂²/∂x²(Xn(x))+K²*Xn(x)=0 ⑩
の2式を得ます。
まずは、⑩式を考えていきます。
ここで解法の段階のステップ2に入ります。
解法のステップno.2;
境界条件①が固定端を要求しているので、
①U(0,t)=U(L,t)=0
⑩式の解として周期的奇関数sin(Kn*x) を仮定する。
入射波と反射波とが、固定端に関して、奇関数の関係
でないと、境界条件は、満たされません。
これは、フーリエsin展開を利用することを
示しています。
この大問の最後の小問で、初期条件②
での関数f(x)に具体的な形が
与えられますが、
そのf(x)を区間-L≦x≦0にまで、
奇関数として延長する。
ことをも明示しています。
さらに、境界条件①により、Kは
、とびとびの値をとることを強いられます。
そして、U(0,t)=0と特にU(L,0)=0から、
Kn*L=n*π⑯ の条件がKに課せられKは、量子化されます。
境界条件を与えられた時点で、固定端もしくは、
自由端のいずれかが判明しますので、
奇関数sin をうかうか、遇関数cos を使うかが、判明します。
そして、初期条件の下での関数f(x) に具体的な形が
与えられたとき、
初期条件の下でフーリエ展開をする際に半区間での延長が、
必要となった際に奇関数、遇関数のどちらで、延長するかが、
判明します。
このことは、重要なので、ぜひとも押さえておきましょう。