　精神工学兵器の作用は衝動性を高め、またターゲットの衝動性を高める訓練も行う。声は、言葉を途中で止めて、私が自発的にその先を続ける事を促す。習慣化によって答えが分かっているので（音やリズム、声色、流れで分かる）、衝動は、その先を続ける事だ。言葉を自発的に思い浮かべるのを努めて止めるようになってから、顕著になってきた。

　言葉を自発的に思い浮かべるのを止めることはかなり難しい。最初に止めようとしたときには数十秒程度しか持たなかった。また、自動復誦の繰り返し言葉が、あたかも自分で思い浮かべたように感じるパターンもあるのだが、この自動復誦と、自発的な想起との判別は、かつては困難だった。しかし、衝動性抑制の訓練を行うようになってから明確にわかるようになった。言葉の自発的な想起には明確な衝動を自覚できる。この言葉の想起の衝動を抑制している時には明確な、抑制の感覚がある。この衝動を抑制している時には、はじめ無意識から慣用句が引き出され以後は送信されているリズムに乗って機械的に繰り返される。

　今では、外出時は数時間、室内では1時間程度の抑制が可能になった。これは最近始めた衝動性を抑える訓練が奏功している。呼吸停止の訓練は、もっとも有効な訓練だ。呼吸を止め続けることにくらべれば、言葉を思い浮かべないことは些事に等しいからだ。ジョギングも有効だ。加害によって最初から最後まで辛い状況が続くので、最初の１０ｍからすでに走るのを止めたくなる。この場合は、走るのを止めるのが生物的衝動だ。これを堪えて１０km程度走る事が衝動の抑制の訓練である。

　自発的な言葉の想起を止めていても、リズムを伴った音につられて、いつのまにか言葉を想起していることに気づく。文章を書いたり、読書の時も言葉を繰り返されてしまうことが多いが、必ずしも繰り返されない。つまり必ずしも読書や文章を書く際には、繰り返される領域で言葉を思い浮かべてはいないという事だ。これは「注意」機能の問題で、注意が送信されている音源にピントが合っている状態では、その領域で言葉を想起してしまうということだ。

　精神工学兵器は、自発的に私が言葉を思い浮かべなければ無意識から慣用句を引き出すこともできるのだが、あえて私に言葉を思い浮かべさせようとする。それは衝動性を引き出し、衝動性を高めるためだ。呼吸停止の訓練を始めてから、加害が全体的にレベルが上がった。音声の不快感、身体的加害の直接的な不快感は衝動性を強化するための要素だ。そして衝動性が高まる一方で、意識はその衝動を抑制したい、という矛盾が生じ、不快感と苦しみが増加していく。つまり悪循環が続き強化されていく。加害が弱まる理由は今のところ見当たらない。

　人間は複数の規範を持っていて、言動や思考・感情が常に自己矛盾する。最も多いパターンは生物性（衝動性として現れる）と、実際の思考や言動が矛盾することだ。生後に獲得した道徳や倫理、常識という規範と、生物性の規範が同時に存在することの矛盾である。この自己矛盾の解決策、あるいは自己矛盾を感じない最も簡単な仕組みは、棚上げと深く考えない事だが、繰り返し音声は、この自己矛盾を意識に刻み込み、苦しみを増強するのである。また人間的な苦悩の解決手段としては、権威主義的に規範に権威を与える方法がある。法律で決まっているとか、あるいは、あの人が言っていたから、みんながそうしているから、という具合だ。誰かに悩み事を相談する人は、悩みを解決できる権威主義的な規範を求めている。あるいは解決可能な自己の規範を強化し権威を付与したいと考えているのである。

　自己矛盾は深いテーマだ。生物の起源にかかわる。そもそも生物の活動は物理法則に矛盾していて、重力に反したり、慣性の法則に反して動いたりする。重力も慣性の法則も古典的な物理学の法則なのだが、この物理学的な矛盾について我々人間は、なぜかあまり深く考えない。「生物だから」という権威主義的な理解の仕方しかしていない。物理法則は直感的に理解できるが、量子物理学は直感的には理解できない。生物の矛盾を解決できるのは、量子生物学であり、量子生物学が生物の起源を明らかにするだろう（ちなみに私は数学や古典物理でさえ苦手だ。権威主義的に量子物理学に期待しているだけだ）。生物は、自己の設計図を複製し続ける設計図の因果関係を理解していない。人間においてもである。

　生物という一つの自己（生物は、細胞の一つ一つも、個体も、すべての個体を含む総体も、一つの自己であり、同じ自己だ）は、ただ存在し続けるためだけに存在し続けているように見えるが、副次的に世界の因果関係を理解しようとした結果が、進化だ。生物の個体は、総体としての生物という自己のシミュレーションの駒だ。それは原始的なシミュレーションだ。チャレンジして成功したものだけが生き残るのである。生物は、各個体が実験動物であり、観察者であり、実験結果を利用するユーザーを兼ねている。人間は実験動物である状況から回避し、観察者とユーザーであろうとする傾向がある。それは未来を推理できるようになり、未来の危険を不安によって回避するようになったためだが、依然として推論の精度は低く、未来は不確実性に満ち溢れている。結局は原始的なシミュレーションを実行してきている。歴史を振り返ればわかるように、実験動物と実験者は、たとえば戦争のような、残虐な人体実験を繰り返してきている。残虐な実験性に満ち溢れた凶悪事件も、この原始的なシミュレーションの一環だ。科学者が趣向を凝らした実験を行うのと、同義だ。あるシミュレーションが想定された場合、つまり想像可能な実験がアイデアとして挙がってきた場合に、そのアイデアは、実行される機会を虎視眈々とうかがっている。人間も多様性から逃れることはできないので、いつか誰かが破滅的な実験を実行する事を、現状では誰も阻止することはできない。それでもストレス耐性の強い生物は生き残り、環境に適応し、一から出直すことになるだろう。

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　自己矛盾についてはまた別の機会に詳しく書きたいと思う。たとえば国会質問で偉そうに質問している人は自己矛盾を棚上げしているか忘れているのでなければ、そういうことができない。私は与党の味方をしているわけではなく、もし公平性を持っていれば、政治家などはできないということだ。全ての人類は叩けば埃が出るのであって、ローマ法王でさえ、それは免れない。ローマ法王はカトリックという規範に権威を付与し、自己矛盾を解消しているということだ。全ての自己矛盾は生物原理、生物の起源を明らかにすれば解決するだろう。またそれは世界の因果関係を明らかにすることと、たぶん同じだろう。現状の人間社会は自己矛盾を表面的に解消している社会であり、自己矛盾が前提の社会であり、生物の起源を明らかにした場合には、道徳や倫理を一から見直すことが必要になり（人間から独立した道徳的真実の実在さえ危うい）、また社会は混乱することが予想される。宗教は、この自己矛盾を解決する一つの方法として、生物の設計図は神が作った、ということにしたのである。

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テクノロジー犯罪の記録と証拠 (newspeppercom.wixsite.com)

衝動性の強化、自己矛盾の苦悩、生物の起源、とテクノロジー犯罪