「12月27日のイスラエル軍による攻撃開始以来、パレスチナ側の死者は千三百人を超え、その三分の二は子供を含む一般住民だ」
「負傷者も五千三百人に達し、多くの人が家を失った」
日本経済新聞2009年1月20日付け社説「『停戦』を中東和平交渉の復活につなげる」は、ガザの惨状を伝える。
何の罪のない子供、無辜(むこ)の人々が多数犠牲となった痛ましいイスラエルの攻撃だった。
イスラエル、ハマスともに政治的勝利を謳い上げたが、社説は「多数の住民が犠牲となった現実を双方とも政治的勝利と呼ぶべきでない」と叱った。
一つの見識。
でも無差別大量破壊、無差別大量虐殺、集団殺戮行為、ジェノサイドをしたのは、イスラエル。
日経はそのことを指摘しない。
社説は続ける。
「ガザでは失業者が四〇%に達し、住民の大半が貧困に苦しむ。その窮状はイスラエルが経済封鎖を続けてきたせいであり、ハマスなどの闘争は抑圧された民族の抵抗だと多くのアラブの人は言う」
「一方、イスラエルは国民の九割がガザ攻撃を自衛行動として支持し、国際社会は周辺からの脅威を受けているイスラエルの状況に無理解だと主張する」
社説は、イスラエル、ハマス双方の言い分を紹介。
いずれの立場にもくみしない。
一見、公平のようにも見えるが、これまでの歴史、経緯、そして、ガザの惨劇を直視すれば、イスラエルのやってきたことは、正当化できるものではない。
日経がなぜイスラエル批判に踏み込まないのか、その背景が気になる。