今日も朝から蒸し暑い 週末、震災後に初めて訪れた松島の路面店 なにも変わらない、いつもの賑わいに安堵する・・・復興はすこしづつだけど確かに成されている そこで購入したアサリと自家製トマトでボンゴレを作り、クーラーの効いた部屋でプシュっとビールを開けて、ゆったり録画してた番組を観る NHK BSハイビジョン「シリーズ世界遺産 一万年の叙事詩(全9回)」に、松岡正剛がコメンテーターとして出演している 確か数年前、胃がんの手術を受けられたときいていたがお元気そうで何より 人類の素晴らしき遺産にこころ打たれつつ・・・ 今のこの時間をただ、ただ大切に生きたいと願う わたしの愛読書でもある「千夜千冊」は、松岡正剛さんが2000年からISIS立紙篇に発表してきた古今東西・諸学諸芸の本をめぐるエッセーで、一日一冊ずつ、毎夜4000字以上もの書き下ろしが4年半にわたって続けられた大作 書評としては百点満点  

現代の日本人は「有事」ということを大仰に捉えますが、実は、有事は平時の中に埋め込まれているのです。昔の人はよく、家の中にいても表が妙に騒がしいとか、今日の風は変に生ぬるいとか、有事の前触れを察知するような感性を備えていました。武道家もつねにそうした気配の変化を察知する訓練をした。ところが、今の人たちは、賞味期限切れだから食べたら危ないとか、マグニチュード3なら大したことないとか、誰かのお墨付きやレベル設定がないと危険か安心かの判断がつかないようになってしまった。そういうものが、自らの内に仏がおわす感覚の喪失と相まって、この時代を追いつめているのではないか・・・ 松岡氏は震災のインタビューでこう語っていた あの3月11日の地震を経験した方は皆、この揺れはただ事ではない そう体感はしたはず そして、その時の判断が生死を分ける 河北新報の特集「わたしが見た大津波」の記事には毎度涙する 日時が違えば私も娘もそこに居たかもしれない、主人公に自分を重ねて・・・これからも風をよまねばと そして、今を生きていることに深く感謝して 合掌