昨日、『人間失格』の初日がお仕事お休みというラッキーさんだったので、
近くの映画館に朝1番で観に行きました
余談ですが、私は大学卒業後、都内某私立高校で国語の教師をしておりました・・・。
専門は中世文学ですが、教員時代は古文・漢文はもちろんのこと、現代国語も教えておりました^^
『人間失格』と言えば教科書には多々、取り上げられる作品でもあります
自分なりの太宰治像、『人間失格』という作品の解釈というものは国文学という観点からはたくさんしてきたつもりです。
斗真くんがこの作品に携わることを知った時から、斗真くんの演じる太宰はどんな人物なのか、1人の斗真ファンとして、太宰文学を多少勉強した人間としてという2面から興味津々でした
映画を観たまず最初の感想は・・・・・
あ、まだ観ていない方もいらっしゃるかもしれないので、これから観に行く予定の方で、内容知りたくない方はスルーしてくださいね(^^ゞ
会見などでも斗真くん自身が言っていましたが、これだけ今までに多くの人から愛されている作品の主人公を演じるのはものすごく大変だったと思うのですが、そういう苦労がスクリーンからは感じ取れなかったです・・・。
ものすごくナチュラルな葉蔵がスクリーンにいました
それはすごく幻想的で、かつ、美しくい姿でした。
津軽時代から、他と関わる時、道化というかたちしか取ることができなかった葉蔵。
人とは違う自意識を持つがゆえに、世間とは孤立して生きていくことを選ぶのかと思いきや、
自己の本質を隠したまま生きていくために、道化を持って人との、世間とのつながりを保持して生きていく手段を選びました。
そして、堀木から教えられた酒・タバコ・思想・女性関係などにより、人間とのつながりを保持することができ、安らぎもおぼえたのでしょう。
しかし、反面、世間や人間からも逃げようとし、これらとの直面を避けようともする・・・・その延長上には『死』が存在していました。
こういった交錯する自意識の中で、堕落していく様を表現する斗真くんは妖しいほどに美しかったです。
人から拒否されることを恐れるがゆえに拒否することも拒み、喪失感でいっぱいな心のうち、半ば自暴自棄になってしまった葉蔵の心情と表情を実によく斗真くんは表現していたと思います。
それとともに、監督の素晴らしい映像美もよかったですね
中原中也とのトンネルでの赤い水のシーン、一番大好きなシーンでした。
パンフにも書かれていましたが、全体的に象徴的な色として赤を用い、それが映画そのものの持つ映像の美しさに見事にマッチして、象徴性を打ち出し、印象的な仕上がりになっていました
映画用のポスターもそういえばバックの色は赤でしたね
私は映画や舞台、ドラマもそうですが、自分なりの解釈を気持ちよくできた作品はものすごく印象に残ります・・・。
そういったメッセージ性にある作品が大好きです
この『人間失格』ももちろん大好きな作品になりました
きっと斗真くんにとっても宝物になった作品の1つだと思います^^
今度は斗真くんの舞台観に行きたいですね~
私は新感線さんとの共演もまた観たいな(*^^)v
お芝居観るのも大好きなんです
昨日はすごく有意義な休日になりました
斗真くんにはまたたくさん素敵な作品に出逢って欲しいと思っています