昭和歌謡を代表する歌手、島倉千代子(しまくら・ちよこ、本名同じ)さんが8日午後0時半、肝臓がんのため東京・目黒区の東京共済病院で死去。島倉千代子さんは、人の良さから信じていた人に裏切られ、億単位の借金を抱えたこともあった。しかし、決してほほえみを忘れない前向きな人生でもあった。
最初の借金肩代わりは1963年に結婚した阪神の選手だった藤本勝巳さん(76)の約6000万円。結局は離婚し、70年代にはマネジャーの分を背負ったほか、眼科医の借金の保証人になり、借金総額は約6億円にものぼった。
その眼科医とは島倉さんが62年7月、川崎市の劇場でファンの投げたテープで目をけがした際に治療を受けて知り合った。失明の危機を救ってくれた恩人でもあった。借金を背負った際、姉と慕う美空ひばりさんから「他人に実印は貸すな」とたしなめられてもまた貸して、連帯保証人になることを繰り返した。
それでも、地方のキャバレーやクラブで深夜まで歌い、90年には利子を含め総額約15億円を返し終えた。都内で借金返済会見を開いた際、自分を裏切った相手を恨む言葉は一切なく、「責任を果たしてスッキリしています。これからする借金は自分のためにしたいですね」と笑顔で語った。
責任を一身に背負い、借金返済の喜びをその後の歌手人生につなげた。その潔さもヒット曲「人生いろいろ」の持ち味を深める結果となった。
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