10月に開催された「2013年東京/沖縄・中国映画週間」。映画上映のほかイベントが行われ、盛大に幕を閉じた。出席したゲストの中で大きな存在感を放っていたアイリーン・ワンに、映画界のことや近況について聞いてみた。(写真は筆者撮影)
10月に開催された「2013年東京/沖縄・中国映画週間」(第26回東京国際映画祭 提携企画/日中平和友好条約締結35周年 記念イベント)。日本未公開の新作含む人気の中国映画が鑑賞できたほか、関係者やファンが参加するイベントやパーティーが行われ、盛大に幕を閉じた。出席したゲストの中で、ひと際大きな存在感を放っていたのは温碧霞(アイリーン・ワン)。1982年にデビューし、女優として歌手としてアイドル人気を誇っていた香港スターだ。2000年の結婚を機に芸能活動を控えていたが、11年に復帰。以降積極的な姿勢で映画出演やアルバム制作に臨んでいる。映画週間の沖縄会場で、映画界のことや近況について聞いてみた。(写真は筆者撮影)
――中国と沖縄を映画で結ぶ、国際的なイベントに参加していかがですか?
ゲストの一員として招かれとても光栄です。子どもの頃から映画が大好きで、中国・香港の作品をたくさん見てきましたが、日本映画も好きです。特に黒澤明監督の作品が好きなんですよ。今回は映画のイベントで沖縄に来ることができて、本当にうれしい。海の近くなので気持ち良さを感じます。そして日本のみなさんは温かく歓迎してくださるので、今後中国と日本が協力して作品を作る機会が増えるといいなと思いました。私自身もその作品に参加したいですし、日本で撮影したり日本人監督と一緒に仕事ができる機会があるといいですね。香港では多くの映画に出演していますので、その映画が東京国際映画祭で上映されるといいなとも思っています。日本に来る機会を作って、たくさんの方にお会いしたいです。
――期待しています! 1980~90年代は香港を代表するアイドルとしてご活躍でしたが、97年に中国返還を迎え、香港映画界・芸能界はいろいろな変化があったのではないでしょうか?
確かに多くのことが変わりました。返還以降は良い意味で、香港映画は豊富になったと思っています。中国との合作が増え、ジャンルや内容がバラエティに富んでいると感じるんです。これからは更に素晴らしい作品を、みなさんに見ていただけるはずですよ。中国映画界は、80年代生まれの若くて優秀な監督が、続々と育っているのです。張芸謀(チャン・イーモウ)監督、馮小剛(フォン・シャオガン)監督といった有名な大物監督は昔も今も素晴らしい作品を作っていますが、若い監督も続いているので、これから期待できますよ。
――今回沖縄に来た監督は、お2人とも若い女性でしたね。今の中国は、女性の活躍が目立つのでしょうか?
許鞍華(アン・ホイ)監督に張艾嘉(シルビア・チャン)監督ほか、中華圏では素晴らしい女性監督たちが映画を撮ってきました。最近は確かに中国での女性の進出が目覚ましく、女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)さんも監督として映画作りに挑戦しました。『致我們終将逝去的青春』という映画で、とても良かったですよ。中国映画週間では、東京と沖縄で薛暁路(シュエ・シャオルー)監督の『北京ロマン in シアトル(原題:北京遇上西雅圖)』が上映されましたし、新しい世代の女性監督たちの活躍がとても楽しみです!
――最近の作品について教えてください。
去年は2本映画に出演して、1本はラブストーリーで1本はホラー作品でした。ラブストーリーの方は、実は映画デビュー作『〓妹仔』の続編で、年末に香港で公開予定です。香港国際映画祭でも上映予定があるので、日本のみなさんに見ていただけると嬉しいですね。思春期の少女たちの反抗心や多感さを表現する作品で、82年に私はメインキャストの1人を演じました。今回はママの役。昔の自分と良く似ている娘と母との関係が描かれます。若い女の子たちが将来に不安を覚えて堕落していく姿もあり、母親目線の状況も映し出されます。娘を見てショックを受け、分かり合えない母子の関係を嘆く難しい役でした。(〓は青の右に見)
――約30年たって続編を違う立場で演じるとは、大変興味深いですね。中国映画週間のパーティーでは歌も披露しましたが、歌手活動も続けていますか?
去年の末に中国でニューアルバムをリリースしました。女優が本業ですが、歌う事も好きなので続けていきたい。みなさんと、またお会いできる日を心待ちにしています。(取材・文責:饒波貴子)
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