年末も押し迫り、経営再建中の消費者金融大手「アイフル」(京都)に金融界が神経をとがらせている。同社は私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請し、取引金融機関66社に計約2800億円の債務返済猶予を要請。しかし、24日の第3回債権者集会を前に、不安要因が依然としてくすぶっているのだ。
事業再生ADRとは、第三者機関の仲介のもと債権者と借金の棒引きや返済猶予などを交渉する企業の再建手法の1つ。すべての債権者が同意する必要があり、1社でも同意しないとADRは不成立となる。不成立の場合、法的整理に移行する可能性も出てくる。
アイフルは9月24日にADRを申請し、取引金融機関に債務の返済猶予を求めたが、米ゴールドマン・サックスなど一部の金融機関が難色を示している。
事態を複雑にしているのは、債権者である金融機関の一部がアイフルの経営破綻に備え、「CDS=クレジット・デフォルト・スワップ」と呼ばれる保険の一種を購入していること。
CDSを購入している金融機関にとっては、CDSの契約期間内にアイフルがデフォルト(債務不履行)に陥れば、債権が全額、CDSの売り手から補てんされる。が、契約期間内にADRが成立すれば、債務返済の繰り延べだけでなく、CDS保険料がコスト負担として残る格好になる。
「CDSを購入している金融機関にとっては、アイフルがデフォルトしたほうが債務繰り延べに同意するより得策とも判断できる」(金融筋)
ただ問題なのは、CDSを清算するための「デフォルト」の定義が明確でないこと。CDSの清算基準は一般的に「倒産か支払い不能、債務の条件変更のいずれかに該当する場合」と定義されるが、ADRを活用するアイフルのケースでは、この判断が宙に浮いたままとなっている。
素直に読めば、今回のアイフルのADR申請は「債務の条件変更」に該当するが、そのあたりがはっきりしない。
10月2日には、債権者のあおぞら銀行がADR申請をもってCDSのデフォルトに当たるのではないかと、国際スワップ・デリバティブ協会の判定委員会に審査を依頼。しかし、同行の依頼は、アイフルがADRを申請した9月24日より前の同18日(ADR申請を発表した日)までさかのぼって判断してほしいという無理な注文で、全会一致で否決された。
あおぞら銀行は同18~23日を期限とするアイフルのCDSを購入していた可能性が高い。
同協会には、10月15日にも匿名で同様の審査依頼が寄せられた。しかもこの依頼には、同8日に開かれたアイフルの債権者集会で配布された資料「9月24~30日の間に返済期日が到来した融資の返済を停止した金融機関の一覧表」が添付されていた。「返済停止の事実が記載された資料があれば、CDSの清算基準に該当する」ためだ。
こうした動きに、アイフルが守秘義務を理由に抗議したため、このときもCDSの清算には至らなかった。同協会は専門家による識者委員会を設け、清算についての基準を明確化する方針だ。
CDSのデフォルト基準をめぐる議論に危機感を持ったアイフルは、金融機関が持つ債権の買い取りを決め、50億円の買い取り枠を設定した。ADRを成立させるため、いっそのこと不満を持つ金融機関から債権を買い上げてしまおうというわけである。
ただ、この買い取り枠は「入札方式で、ディスカウントした額での買い取りになる。複数の金融機関が札を入れた場合、『債権者平等』の原則から、買い取り額は案分される公算が大きい」(金融筋)。安値での買い取りとなれば、ADRに不満を持ち、CDS保険料の負担が残る金融機関がすんなりと買い取りに応じるかどうか。
アイフルは「ADRの成立に向けて会社をあげて努力している」(広報部)と話している。
引用:ZAKZAK
http://news.livedoor.com/article/detail/4517387/
事業再生ADRとは、第三者機関の仲介のもと債権者と借金の棒引きや返済猶予などを交渉する企業の再建手法の1つ。すべての債権者が同意する必要があり、1社でも同意しないとADRは不成立となる。不成立の場合、法的整理に移行する可能性も出てくる。
アイフルは9月24日にADRを申請し、取引金融機関に債務の返済猶予を求めたが、米ゴールドマン・サックスなど一部の金融機関が難色を示している。
事態を複雑にしているのは、債権者である金融機関の一部がアイフルの経営破綻に備え、「CDS=クレジット・デフォルト・スワップ」と呼ばれる保険の一種を購入していること。
CDSを購入している金融機関にとっては、CDSの契約期間内にアイフルがデフォルト(債務不履行)に陥れば、債権が全額、CDSの売り手から補てんされる。が、契約期間内にADRが成立すれば、債務返済の繰り延べだけでなく、CDS保険料がコスト負担として残る格好になる。
「CDSを購入している金融機関にとっては、アイフルがデフォルトしたほうが債務繰り延べに同意するより得策とも判断できる」(金融筋)
ただ問題なのは、CDSを清算するための「デフォルト」の定義が明確でないこと。CDSの清算基準は一般的に「倒産か支払い不能、債務の条件変更のいずれかに該当する場合」と定義されるが、ADRを活用するアイフルのケースでは、この判断が宙に浮いたままとなっている。
素直に読めば、今回のアイフルのADR申請は「債務の条件変更」に該当するが、そのあたりがはっきりしない。
10月2日には、債権者のあおぞら銀行がADR申請をもってCDSのデフォルトに当たるのではないかと、国際スワップ・デリバティブ協会の判定委員会に審査を依頼。しかし、同行の依頼は、アイフルがADRを申請した9月24日より前の同18日(ADR申請を発表した日)までさかのぼって判断してほしいという無理な注文で、全会一致で否決された。
あおぞら銀行は同18~23日を期限とするアイフルのCDSを購入していた可能性が高い。
同協会には、10月15日にも匿名で同様の審査依頼が寄せられた。しかもこの依頼には、同8日に開かれたアイフルの債権者集会で配布された資料「9月24~30日の間に返済期日が到来した融資の返済を停止した金融機関の一覧表」が添付されていた。「返済停止の事実が記載された資料があれば、CDSの清算基準に該当する」ためだ。
こうした動きに、アイフルが守秘義務を理由に抗議したため、このときもCDSの清算には至らなかった。同協会は専門家による識者委員会を設け、清算についての基準を明確化する方針だ。
CDSのデフォルト基準をめぐる議論に危機感を持ったアイフルは、金融機関が持つ債権の買い取りを決め、50億円の買い取り枠を設定した。ADRを成立させるため、いっそのこと不満を持つ金融機関から債権を買い上げてしまおうというわけである。
ただ、この買い取り枠は「入札方式で、ディスカウントした額での買い取りになる。複数の金融機関が札を入れた場合、『債権者平等』の原則から、買い取り額は案分される公算が大きい」(金融筋)。安値での買い取りとなれば、ADRに不満を持ち、CDS保険料の負担が残る金融機関がすんなりと買い取りに応じるかどうか。
アイフルは「ADRの成立に向けて会社をあげて努力している」(広報部)と話している。
引用:ZAKZAK
http://news.livedoor.com/article/detail/4517387/