トヨタ、赤字
<SANKEI EXPRESS> 12/23 朝刊より-----------------------------
減産100万台超、役員賞与見送り
「状況の厳しさは予想をはるかに超えるスピードと広さで拡大している」。トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は 22 日、名古屋市で行った記者会見で極めて厳しい状況を示した。売上高予想は 23 兆円から前年比 18.2 % 減の 21 兆500 億円に引き下げ。世界各地での追加減産計画も公表、今期の減産台数は 100 万台を超える見通しになった。
新たな減産計画では、来年 1 月以降、世界各地の工場にある計 75 の全ラインのうち日本国内をはじめ、米国、ロシア、英国など 16 ラインで従来の昼夜 2 交代制から昼間のみの稼動にする。トヨタはすでに今期中に 95 万台減産することを打ち出しているため、今回の追加で、総減産台数は 100 万台を超える見通しだ。
渡辺社長は今期の役員賞与の支給は見送ることを明らかにした。コスト削減のため、世界中で予定していた工場の新設や格調のほぼすべてを延期もしくは縮小すると表明。富士重工業との小型スポーツ車の共同開発も延期する可能性を示唆した。
例年、この時期に発表している翌年の生産・販売計画については、見通しが立たないとして公表を見送った。
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トヨタが派遣社員を大量に退職させたことは、今年最も驚いたニュースであった。サブプライムローン危機にはじまり、市場価格の高騰、リーマンブラザーズの倒産、過剰な円高、それによる輸出業の不振、不景気の波は一気に押し寄せてきた。従来、雇用維持が最も守られているような大企業が、大幅なリストラに乗り出している。
街を歩いていると、
「うちの会社は大丈夫かなぁ」
「あなたの会社は大丈夫よね」
という声が聞こえてきそうである。来るべきクリスマスに向けて、お財布事情はかなり厳しい。サンタクロースもたまには休業したいようである。
色とりどりのクリスマスイルミネーションが北風が吹きすさぶ街頭でひときわ輝いているように見えた。
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ファインセラミック
<SANKEI EXPRESS> 12/22 朝刊より-----------------------------
京セラ ファインセラミック館
聞きなれない「ファインセラミックス」という名称だが、天然鉱物や粘土などを使用した焼き物の総称をセラミックスと呼ぶ。その中で、原料に金属を使わず、よく制御された焼結工程を経て精密に組成されたものがファインセラミックスとされるされる。さまざまな特性が工業用に適しており、先端産業に不可欠になっているが、多くが器械装置や電子機器の部分として使われているため、一般の目に触れる機会は少ない。
「京セラファインセラミック館」には、京セラがこれまで開発してきた電子部品のほか、セラミック技術の応用から生まれた宝石や、太陽電池パネルなどが所狭しと並ぶ。焼き物の歴史からセラミックスの基礎知識、製造工程、特性の体験コーナーがあり、京セラの歴史が年代ごとに分かる展示になっている。<文 南 昇平>
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これはファインセラミックスの包丁の写真に添えられた記事である。ファインセラミックの包丁の刃は白い。これを見て、学生時代に同じ寮に住んでいた同級生を思い出した。
私は大学院2年生のとき、一年だけ寮に住んでいた。この寮は炊事場が共用になっており、夕食時に行くと他の寮生が料理をしている場合がある。ファインセラミックの包丁を使っていた同級生の女性は、夜10時頃に炊事場で料理をしていた。はじめて彼女の包丁を見たとき、おもちゃかと思った。刃が白いし、重量感もなかったからだ。
「なにそれ、おもちゃみたい」。
というと、
「セラミック性の包丁よ」。
と少し怒ったように言われた覚えがある。
彼女は寮生の中ではよく料理をしている方で、炊事場でときどきおしゃべりをした。生物学を専攻しているが、将来は医学部に編入して医者になりたいと言っていた。その言葉どおり、彼女は医学部に進学したようである。
順日本人の顔立ちで、色が白い。頭が良く、はきはきしていて同級生がありながら私には大人びたイメージがあった。
アメフト
<SANKEI EXPRESS> 12/21 朝刊より-----------------------------
アメフトの醍醐味
学生のウィンタースポーツといえば、関東ではラグビー、駅伝などに注目が集まる。関西となると、アメリカンフットボールが群を抜く。
きょう 21 日、学生日本一を決める「甲子園ボウル」が行われる。阪神甲子園球場が改装工事中のため、昨年に続き大阪・長居スタジアムが決戦の舞台となる。今年の関西リーグは立命館大が宿敵の関西学院大を退けて優勝、関東を制した法政大と対戦する。
アメリカンフットボールは相手の作成を読む知的なスポーツである。さまざな情報を収集、分析して 100 種類以上の攻撃、守備のパターンを用意して戦う。
グラウンドに立てば、体と体が激しくぶつかり合わなければならず、強靭な身体と精神力が必要となる。一歩間違うと大けがになる危険性を抱えているだけいに、厳しい規律が求められる。
今期も立命-関学戦は全勝対決となった。残り 1 分前後を残して事実上、立命の勝利が決まると、サイドラインにいる選手が歓喜してグラウンドに内に飛び出そうとする。それを「何をやっているんだ」と首脳陣たちが身を挺して止めているのが忘れられない。
試合が完全に終了していないうえに、宿敵・関学への敬意もあったからだ。指導者としては当然の行動だったかもしれないが、その厳格さは優勝チームにふさわしかった。
関西リーグは関学、立命、京大が切磋琢磨して覇権を争い、 3 強時代を築き盛り上げてきた。その戦いの歴史は「アメフト三国志」(産経新聞出版)に詳しい。
関西学院理事長で、母校の監督を務めた武田建氏は半世紀以上前の中学時代に初めて見た甲子園ボウルの思い出を次のように書いている。
「投げるのも、受けるのも、走るのも、みんな分業だ。ボールを隠し、持っていないのに持ったふりをする。公然と相手をだましてもいい。そんな不順なところにもひかれた」
この言葉に、アメリカンフットボールのおもしろさ、醍醐味などが集約されている。捨て身で奮闘する学生がちが寒さと不景気風を吹き飛ばしてくれることだろう。(津田俊樹)
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アメリカンフットボールと言えば、「頭のいるスポーツ」というイメージがある。筋肉隆々として選手たちが、激しくぶつかり合いながら、チェスの駒のように作戦を進行させていくイメージだ。
武田建氏の記述を読むと、アメフトはビジネスの縮図のようにも思えた。
まず「分業」。営業部、業務部、技術部があるように会社もすべて分業だ。広く言えば、放送業、製造業、銀行業など会社の業種がさまざまあるように社会すべてが分業だ。私たちは生きていくために、これらの分業を利用しているのである。
次に「だまし」。公然とだましてはいけないが、どの会社も生き残りをかけて戦略を立てている。世に送り出す製品や売り出し方は敵の意表をつくものであるほうがよい。社内の中でも昇進や名誉、仕事の獲得のために策略を立てたり、足の引っ張り合いをする社員もいる。
そういった意味では 100 種類以上の攻撃、守備のパターンを知っているアメフト選手の学生達は社会に出て優位なポジションにつけるポテンシャルをもっていると思う。アメフトが見たくなった。
