食べるラー油、食べる牛乳、着る

岩盤浴ー。本来はかけるのに、

食べる。飲むのが常識なのに、

食べる。横たわるサービスなのに

着る。近年の消費の特徴として基

本形を崩した商品サービスが続々

登場している。手軽さを訴えると

同時に、新たなマーケットを創造

する手法として定着していきたの

だろう。

 

 

今回は、自らの浅眠の悩みを抱える

社長が、新素材と出会い「一般医

療機器」の認可を獲得したパジャマ

を開発し、世に出すまでを取り上げ

た記事を紹介します。

 

「眠りが浅い」のはつらい、わかり

ます。私の場合、睡眠に入るのが

難しく、それはもっぱら薬で解決し

ています。ただ、薬に頼るのは常

用性もあるし、良くないなとは思っ

ています。妻は「もう、寝ないで

よろしい。」とまで言うのですが。

 

アパレルの小島衣料(岐阜市)の

石黒崇社長は眠りが浅いのが悩み

の種だった。「社長業という職業

病なのか、11時に寝ても2時半ご

ろには目が覚めその後は1時間お

きに起きてしまう。」そんな石黒

社長がアパレル関係の展示会に

赴くと、人だかりができている素

材に目がとまった。

 

天然繊維に、プラウシオンという

天然鉱石の混合体を加工した素

材だった。この素材を体に当てる

と血流が改善したことが一目で分

かる。「睡眠に効果的ではない

か」。睡眠というのは深部体温が

下がると、入眠モードに入る。睡

眠中も血流が持続的によければ

深部体温は下がったままになり

良質な睡眠を味わえる。

 

石黒佐長は、このプラウシオンを加工

した素材の枕カバーを買って試したの

ですが、「睡眠障害」は治らなかった

そうです。

 

そこで、今度は自らプラウシオンを加

工した素材のパジャマを作って試した

所、

 

少なくとも石黒社長自身は効果を

確信。織物についてプラウシオン

素材の独占使用権を獲得して、

パジャマ作りを始めた。

 

この記事を読む限り、なかなか効能が

ありそうですが、この素材の難点はコ

ストが高いこと。パジャマにすると

1着2万5000円前後になってしまうそ

うです。高い。

 

この壁を取り払うには何が必要

か。「睡眠改善に寄与する」とい

うお墨付きだ。そこで「一般医療

機器」として申請し、認可を得

た。今では東急ハンズや百貨店

などでも扱う「着る医療機器」の

誕生だ。

 

記事は“顧客の悩みの解決からこそ、

目の覚めるようなアイデアが生まれる

はずだ。”と、結んでいます。

 

商品は売るのに大切なことは、

「何を」「どこで」「どうやって」

売るかである、と勉強しました。

 

このパジャマの場合は、「医療機

器」の認可を取って、着る「医療

機器」として売り出したという点が

ポイントなのでしょう。

 

お医者さんに行くのが、どうにも

嫌な人向きかな。でも、常識を打

ち破った点で、凄いと思います。

 

ちなみにブランド名は「リフランス」

というのだそうです。