世界には2つの「ビーアンド

ビー」がある。

 

一つは言わずと知れた米エアビー

アンドビー。一般人が空き部屋を

せる「民泊」でユニコーン(企

業価値が10億ドル以上の未上

場企業)の先駆けとなった。そし

もう一つは、イタリアで設立さ

れた「フェアビーアンドビー」だ。

 

 

 

今回は、アメリカ発祥のエアビーアン

ドビーのビジネスモデルが欧州で社

会問題化したため、新たに欧州各国

の同士数人で立ち上げた対抗サービ

ス「フェアビーアンドビー」の活動に

関する記事を紹介します。

 

「言わずと知れた」 エアビーアンド

ビーについて、知識がありませんで

したのでググってみました。

 

Airbnb,Inc.は、サンフランシスコ

に拠点を置くアメリカのバケー

ションレンタルのオンラインマー

ケットプレイス企業である。

 

そういえば「エアビー」って言葉は聞

いたことありました。

 

Airbnbは、ウェブサイト上で、ま

たはアプリを介して消費者にア

クセスできるマーケットプレイス

を維持またはホストしている。

 

設立したのが2008年。いわゆる

ソーシャルネットワーキングサービ

スで、2019年の売上高は48億ド

ルだそうです。

 

利用方法は、まずAirbnbのアプリを

インストール。民泊を見つけて、手

軽に予約や宿泊ができるシステム

です。

なんだか、便利そう。使ってみたい。

 

 

では、欧州で何故、どんな社会問題

を引き起こしているのでしょう。

 

「エアビー掲載物件の3割が

違法」。ベネチアで広告代理

店を営むエマヌエーレ・ダル・

カルロ氏は、目にしたニュー

スに慄然とした。不動産業者

らが事業として大量の物件を

運用し、家賃上昇や住民との

あつれきが社会問題化。「こ

のままでは地元の観光産業

が潰れてしまう」。2018年、

欧州各国の同士7人と対抗

サービスを立ち上げた。

エアビーのシステムは、宿泊者(ゲス

ト)と民泊の施設を提供する人(ホス

ト)がアプリを介して相対でマッチン

グする事が前提なので、不動産業者

が参入すると運用がおかしくなるの

かもしれません。

 

考えられるリスクは、不動産業者が自

ら宿泊施設を準備して、無許可のホテ

ル業を始めてしまうこと。それに伴

う、一般ホストのエアビーからの退

出です。

その場合、寡占が発生し、施設の劣悪

化と価格上昇が起きるものと思われま

す。

 

カルロ氏他同士達が始めたフェアビー

アンドビーのサービスを以下のような

ものです。

 

審査は厳しく、1ホストあたり

1物件だけ。手数料15%の

半分を教育機関の設立など

で地域に還元する。何より重

要なのは、理念を守るために

相互扶助組織の協同組合と

したことだ。出資や運営はホ

ストや地元企業に限り、社会

と協調しながら事業を成長さ

せる。

 

あまりに理想主義的なので、事業と

して大丈夫なのかな、と思いました

が、

 

登録物件は欧州十数カ国で1500

を超え、賛同した欧州連合(EU)

から補助金も得て手元資金は

1億円を確保した。

と記事にあったので、順調なのだと

思います。

 

Airbnb.Inc.のような企業をユニコーン

と言って、特にソーシャルネットワー

キングサービスを舞台にして、一世

を風靡した観があります。

 

しかし、ビジネスが成立して日が浅い

ため、どうしても光の部分と影の部分

が鮮明に出てしまう傾向があるようで

す。

 

記事では、持続的な成長と社会貢献と

いう2つの目標を追う起業家が作った

「ゼブラズ・ユナイト」という組織を

紹介し、「ユニコーン」と「ゼブラ」

を対比してみせました。

 

今回の記事で登場した「エアビーアン

ドビー」と「フェアビーアンドビー」

は「ユニコーン」対「ゼブラ」の典型

ということだと思います。

 

しかし、企業の持続的な成長のために

は社会貢献という側面も不可欠であ

る、と思いたい。

 

「ユニコーン」対「ゼブラ」のような

善悪二元論的な対比をしなくても、

企業は歴史を積み重ねて行く過程

で、社会貢献を担う存在に成長して

いくと、そう思いたい。

 

素晴らしいアイデアで、華々しく登場

するユニコーンは、社会を変革する

エネルギーをもたらします。

 

だから、未成熟であることを理由に

否定はしたくないのです。ネガティブ

な現象が生じることもあると思いま

す。でも、ダメなものはやがて淘汰

されていくでしょう。

 

ユニコーンというと、奥田民生さんや

ユニコーンガンダムを思い出すので、

どうしても肩入れしたくなります。