前回は、身寄りない高齢者の方へ介護サービスや医療入院等が必要となると、頼れる身元引受け人(キーパーソン)が必要となるので。

 

 

そうした時への今後の老後の備えについて。(1)(2)話と様々な事を書きました。

 

 

今回は将来、独居高齢者となる可能性のある方の備えとして。どのようにすれば、貴方を助けるキーパーソンをつくってゆけるのか、を経験談を交えながら書いてみたいと思います。

 

 

私は世には孤立無縁の高齢者は、殆どいないと考えてます。血の繋がりがない方でも、身元引受け人(保証人)になれますので(これまでの)、その辺は広い視野で考えて頂きたいと思います。

 

 

家族と無縁の状況にある人でも、60を過ぎれば、これまで長い人生を歩んできた訳ですから。誰かと深い繋がりはあったのではないでしょうか。

 

 

では将来への備えに欠かせない。頼れるキーパーソンの作り方について、私の体験を踏まえた話しを紹介します。

 

 

先ず、独居高齢者Aさんを紹介します。Aさんは要介護認定を受け、有料老人ホームにお住まいでした。私はその方の担当ケアマネジャーでした。キーパーソンは甥っ子さんでした。

 

 

私はその甥に「これまでどうのようなお付き合いをされてたのですか」と聞くと。「私は家族が複雑で、、叔母さんが私の母親みたいな存在なのです」と笑顔で、そう話してくれました。

 

 

甥は子供の頃。Aさんから定期的に、お小遣いをもらったり。一緒に旅行に連れて行って貰ったり。大学の学費を払って貰ったり。そのような経済的な援助、又は愛情を与えてもらっていたのです。

 

 

こうした事例に出会い、私は「これも老後の備えだな」と、強く感じました。

 

 

もちろん血の繋がりにこだわる必要はありません。子がいない夫婦や、独身の場合でも、同様に頼れる人と"協定"を結べるのであれば。

 

 

その方と話し合い、ご自身の考えを、書面で残しておけば。後は天にお任せして。そう方と良好な関係を続くことができれば。

 

 

後は、感謝の日々を過ごすことで。協力してる方も嬉しいと思いますし、ぜひ周りから愛される人となって頂きたいと思います。

 

 

最期に本テーマである"高齢者の独り暮らしは最期まで可能か"という事ですが。

 

 

私の経験知として、以下2つの条件が要るかなと思います。

 

 

1つ目は、本人の思いをキーパーソンとなる方が、必要に応じて。定期的に訪問できる方である事。何かあれば駆けつけてくれる事が可能であること。

 

 

2つ目は、訪問介護・訪問看護・訪問診療が適切に活用できること。この3つの連携を在宅での看取り支援にむけた協力体制が整っていること。

 

 

この2つの条件を満たしているなら。私は独居高齢者でも、在宅看取りは不可能ではないと思います。



勿論、その他のリスクも。ケアにあたる専門職の関係者の方々と協議の上で、進めてゆく必要もあろかと思います。

 

 

また今後はこうした要望が出てくると思われますので。私がケアマネージャーなら、この3つの支援を活用し、ケアマネージメントを行いたいと考えています。



ただ、これらを実施する際に。医療や介護の関係者から、消極論がでる可能性は当然ながらあり得る事です。



「独居高齢者を在宅で看取りなんて、とか。何か不手際があったら責任は取りたくない、と考え。協力が得られないことも予想されます。



今後、政府・自治体としても無視できない課題でもある、独居高齢者の終末ケアや、看取りの問題は。益々、増大するものと思われます。



それゆえ。政府、自治体の方からも。このようなケースにおけるガイドライン作りが求められる時代にになったのではないか、と考える次第です。


 

以上、この連鎖エッセイが皆さんの老後へ備えの一助になれば幸いです。

 

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