|
文月悠光さん(大山実撮影)(写真:産経新聞)
■中也賞詩人 文月悠光さん(22)
現代詩の登竜門、中原中也賞を最年少の18歳で受賞し、一躍注目されたのが平成22年。「自分の詩が個性としてどれだけ通用するか試したい」。早稲田大学教育学部の4年生となり、そんな思いから応募した女性アイドルオーディション「ミスiD2014」(講談社主催)で9月、審査員の個人賞を射止めた。最終選考に残った34人全員に心を込めた詩を贈って個性をアピール。審査員から「日本で唯一のポエドル(ポエム+アイドル)として歩いていって」と激励された。
「自分の可能性が広がった」。照れくさそうな笑みに充実感がにじむ。
札幌市生まれ。詩作に目覚めた小学校4年のときの記憶が、自由な活動に駆り立てる。教科書に載る詩に近寄り難さを感じていたある日、図書館で手に取った無名の高校生の詩集に目を見開かされた。「敷居が高くなくて近しい感じ。自分もまねして書いてみよう、って」。高校在学中に編んだ第1詩集で中也賞を受賞し、今年8月には第2詩集「屋根よりも深々と」を刊行。一方で企業と組んで女性用タイツに詩をあしらうなど仕事の幅は広がる。「詩は短いからいろんな場所で存在できる。もっと軽い気持ちで触れてほしい」
就職活動はせず、大学院進学などいくつかの進路を検討中。オーディションの“戦友”にあてた詩にこんな一節がある。〈この駅のホームに立つのは今日で最後。/彼女は振り返ることなく飛び乗った。/各駅停車で/会いに行きたい人がいるから。〉。新たな夢に向かって一歩を踏み出す覚悟-。中也賞の看板に安住せずに前進する早熟の詩人の心が重なってみえてくる。(海老沢類)
- 売れっ子の理由を“告白” 菊地亜美が初の著書
- いすみ鉄道の魅力、全国に発信 「BOSO娘」第1期生が決定!
- アイドル日記「バラエティー番組」収録の一つ一つが“戦い”
- 「初音ミク」はきわめて日本的 人間を超えた声域、オペラ主演も
- 主婦から「現代のチェーホフ」に ノーベル文学賞のマンローさん
- 快眠商品 健康維持へ“自分仕様”求める