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酢酸は脂肪酸の一種で、簡単なカルボン酸のひとつである。酢に含まれる弱酸。
遊離酸・塩・エステルの形で植物界に広く分布する。酸敗したミルク・チーズのなかにも存在する。
古代ローマ人は酸っぱくなったワインを鉛の壷で煮沸すると、sapa と呼ばれる非常に甘いシロップができることを見出している。Sapa は酢酸鉛を豊富に含み、その物質は、鉛の糖とか土の糖 と呼ばれ、ローマ貴族の間で鉛中毒を引き起こした。
生物学上の重要性を示す例として、アルコール飲料を摂取すると、人体では酢酸が生産される。エタノールはアセトアルデヒドを経てアルデヒドデヒドロゲナーゼ酵素で酢酸に変換される。
化学合成とバクテリアによる発酵の両方によって作られる。今日では発酵法は全世界での生産量の 10% を占めるに過ぎないが、食品の品質に関する法律は食用の酢として用いられる場合に生物由来である事を求めるものが多いため、依然として食酢の製造には重要である。