妖怪好きには今更申し上げるまでもないのだが、かの手塚治虫を父に持つ手塚眞氏が25歳の若さで監督・脚本で制作した「妖怪天国」という作品がある。

オリジナルビデオムービ

ー・・・・映画でもなく、付け足しのビデオものでもなく、本格的なビデオ作品・・・当時はそうした位置づけが業界的にまだ確定していなかったという。

造形は、氏の盟友、原口智生氏……平成ガメラやさくや妖怪伝が有名……が勤めている。

 

この作品は、妖怪映像としては“それ以上ということがあり得ない”レベルで最高峰とされる大映特撮三部作、すなわち「妖怪百物語」「妖怪大戦争」「東海道お化け道中」の強烈なオマージュとなっている。

 

だがそれだけでなく、冒頭シーンに宇宙船が登場したり、仮面ライダーの死神博士、ゾル大佐俳優が登場するなど、特撮そのものへのオマージュも含んでいる。

さらには、父親手塚治虫に加えて、水木しげる、馬場のぼる、楳図かずおという漫画界の神々までが出演している。

このように、ちょうど拙者ぐらいの世代が影響された文化全てに対しオマージュを捧げた作品なのである。

 

これまでVHSをDVDに焼いて毎年鑑賞していたのだが、この度、DVDを購入した。

どうしてかといえば、やはり「怪しい少年少女博物館」「まぼろひ博物館」に潜入したことが大きい。これは無理やり論をねじ曲げているのではない。昭和文化や妖怪、お化けの文化へのオマージュを新たにしたという意味なのである。

 

しつこいが、下記記事を再びご紹介いたしたく存じる。

 

 
 
なお、「怪しい少年少女博物館」にて撮影させていただいた写真は、折りをみてあらためてご紹介いたしたく存じている。