講談社2009年、コヴァート、サッターステン著
米国では年間1万冊を超えるビジネス書が発行されているという。この本の二人の著者は情報会社を経営していて、この25年多くのビジネスの良書を推薦する仕事をしてきた。彼らがその膨大なビジネス書のなかでもベスト100が本書で紹介されるものだ。
100冊の本では色々なテーマが取り上げられている。もちろんビジネス書であるから企業に関することがほとんどである。リーダーシップ、ビジネス戦略、マーケッテイング、組織運営、起業家精神、アイデアの出し方など。
しかし、またビジネス書であるからこそ、そこには人生論や幸福論、生き方の指針、発想の仕方、人間関係などすべてが含まれる。読者としては、100冊全ての本から学ぶというよりも、どれかの本や、ある本の紹介の一箇所でも琴線に触れるところがあれば、読んだ甲斐があろうというものだ。そしてこの本では、どこかにそうしたものを見出すことが出来る。
またこの本は良くできている。原著を紹介するだけでなく、同じ本の中にある他の本が関連付けて読めるようにもなっているし、更に多くの本も紹介されている。色々と親切なのである。その点が、著者たちがビジネス書紹介のベテランらしいところであろう。
有難いことに、ここで紹介されている本の多くが日本語に翻訳されている。
いずれにせよ、このようなものも含めて、ビジネス書が一日30冊も発行されるというアメリカという国のすごさを実感する本である。
@紹介されている本
7つの習慣
人を動かす
ザグを探せ!最強のブランドをつくるために
紫の牛を売れ
裸の経済学
はじめて読むドラッカー:シリーズ
トヨタ生産方式
会議が変わる6つの帽子
マクドナルド
頭脳を鍛える練習帳
チャンスを広げる思考トレーニング
EQーこころの知能指数
など。
@印象に残った箇所
ー何かに没頭していて、忘我の状態にある時が、幸せの状態だ。仕事をゲームのように構成すると、職場でもこうしたことが頻繁に起きうる
ー必要な行動を明確にすべきである、時間のあるなしではない
ー人間関係では、相手の自己重要感を満たすことが大事
ーかつては、人生の選択肢とは目の前に差し出されたメニューから選ぶものだった。今では、自分自身や他人に対して正直かどうかが選択の基準となっている。あとは、自分を発見すること
ーライバルの行動を見て、それと異なること、いや完全に異なることを実践すればよい
ー見込み客は、あなたの論理の精巧さよりも、あなたの信念の深さによって説得されるものだ
ー才能は公平に分配されているわけではないが、誰もが特有の技術や能力を持っている
ー企業が持つ知識に差よりも、企業が知識に基づいて実行に移す力の差のほうが大きい
ー思い立ったときが、いつだってベストタイミングだ
ー努力の報酬は、目的地にたどり着くことではなく、本当はそこへたどり着くまでの旅路なのだ
ー経済的な成功は、最終的には、自分のコントロールに及ばない状況に委ねられている
ー視点を変えて知識と遊べば、平凡を非凡に変えられる
ー発見とは、ほかの人と同じものを見て、違うことを考えることである