私は何とナイジェリアにも1年ほど、いたことがあります。もちろん仕事です。
色が黒い人ばかりというだけでなく、色々珍しいことがありました。
お金を数百万持ち歩いたこともあります。いつ盗まれるかわからないところですから、カバンはその辺には絶対に置けません。銀行預金をしても利子はつきません。むしろ保管してもらうために、こちらがお金を払うのです。
キリスト教とイスラム教が半々くらいでしょうか。地理的にイスラム地域に近い北部にイスラム教が多く、南部にはキリスト教が多い。イスラム教徒であった使用人のおじさんは、“約40歳”とのことでしたが、奥さんは4人いました。奥さんは、別のところに住んでいてそれぞれ働いている。お互い喧嘩にならないのかと聞くと、それは無いとのこと。しかし、どうしても若い方に通う率が高くなるので、一番の高齢者は時々文句を言いに来ていました。
マラリアを運ぶ蚊がいるというので、最初は刺されるとすぐに心配しました。しかし、病気になるのは、産卵期のメスに刺される時だけということで、それほど心配はなくなりました。現地の人たちは、水道の水を飲んでも平気ですが、日本人は沸かしてから飲まないとすぐに下痢をしてしまいます。
珍しい木があったので、あの木は何という名前なのかと聞くと、あれはtreeだとしか答えません。木の種類があまり無いので、わからないのです。魚も同じでした。季節も、春夏秋冬ではなくて、乾燥期、雨季、ハマターンの季節の3つ。最後のものは、サハラ砂漠から砂が降ってきて曇る季節です。日本の黄砂ともいえるものでしょう。
雨季には、とんでもないスコールが来ます。ある時、雨季に備えて車庫のかわりに“ひさし”を業者に作らせました。トイというのでしょうか、水を導く凹凸のあるプラスチックのものを設置させました。しかし、業者はそのひさしを平らに作ってしまったのです。家に近い方をちょっと高くすれば水はそのままスムーズに落ちるのに、平らにしたものですから、貯まったまま。彼らの技術レベルはそんなものでした。
ある時、空港でこんなことを聞かれました。“君は昨日会った韓国人か”“いや今日初めてだ、日本人だ”“なるほど、君たちアジア人は似ているからね”“いや、君たちこそ似ているよ”。こちらは、黒人は皆似ていると思うのですが、彼らは似ていないと言います。
“誰々はいるか”と聞くと、“あ、あの黒いやつか”と言うのです。黒人にも色の黒い、白いがあるのです。だんだんと見慣れてくると、そうなんです。日本人でも色の白い人とか色黒とか言いますが、彼らの方がその違いが大きいようです。
ある海岸に行くと、その近辺にはトタンの家が20件ほど並んでいました。地方から仕事を求めて出てきた連中の家のようです。皆が水泳をしている海岸の先を歩くと、臭いのです。つまり、海岸は彼らのトイレなのです。
国の違いは大きいですね。私たちは日本に生まれて幸運ですね。