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●ささやき声のはずが!

カンファレンス2日目。
私の隣にはドイツの女性被害者Sさんが座った。

「昨日のナイトプログラムの時は、ひどい目にあったわ。私の隣の被害者2人がおしゃべりする声がうるさくて、話がほとんど聞こえなかったのよ。」

昨日の夜のQ&Aが始まると、私の隣に座っていたSさんは「Damn!」と言って席を立ち、早々に帰ってしまった。

Sさんの隣に座っていた人たちの話声がうるさかったのは覚えている。
あれも加害でしゃべらされていたのだろうか?

そして、今日のカンファレンス。
機械トラブルでなかなか始まらない。
1日目から、講演で使用するPCが正しく作動しなかったりと色々あり、プログラムが進められずオーガナイザーの方たちが講演台の周りに集まって四苦八苦する姿が全スケジュールの4分の1位の時間を占めていた気がする。

大幅なスケジュールの遅れのため、2日間ある講演を1日のみに余儀なく変更させられた講演者もいる。

しかし、電子機器のトラブルとなればまっさきにテクノロジー犯罪の加害を疑わずにはいられない。

今朝もマイクから音声が出ず、オーガナイザーの1人がマイクを持って講演台のところに佇んだまま途方に暮れている様子だった。

Sさんが私に小さな声で「どうなってるのかしら?」と聞いた。
すると、なぜか私は大きな声で「マイクの音が出ないんですよ。ちゃんと作動しない。加害されてるんですよ!」と言ってしまった。
マイクを持って私の4、5m先に立っていたオーガナイザーの方がこっちを見て、とても気まずそうな、申し訳なさそうな表情をした。
・・・無神経なことを言ってしまったな・・・。気をつけなくちゃ、と反省する。

なんとか講演は始まった。
しかし、次の講演者が話すところに来てまたPCトラブルでストップ。
オーガナイザーの方たちが3、4人集まって一生懸命直そうとしている。

参加者たちは適当に席を立ってロビーや外のオープン・テーブルでコーヒーを飲んだりおしゃべりしたりしている。

Sさんがまた小声で私に「スケジュールずいぶん遅れてるわね。」と言った。

私はまた無意識に大きな声で「ほんと!もうお昼じゃん!」と言ってしまった。

目の前に居るオーガナイザーの方たちが、一斉に私を見て皆、困ったような申し訳なさそうな顔をした。
プログラムは1時間半以上遅れていた。

これも加害かもしれない。不適切に大きな声でしゃべってしまう、またいくら大きな声で話そうとしても小さな声しか出ず、目の前に居る人に声が届かないという被害は何度も経験している。

「私は普段、こんな配慮の無い言い方はしないのに・・・。」と弁解したい気持ちだった。