●飛び火するマインドコントロール(10/10記載)
ウィッテ氏とギリシャ人女性とのやりとりがあったあと、会場はなんとなく落ち着きを取り戻したかのように見えた。Q&Aは続き、挙手した被害者にビアタさんやピーターさんがマイクを手渡して、被害者が講演者に質問する。
しかし、だんだん雲行きがあやしくなって行った。指名された被害者が質問と言うよりも、「こんな被害があって困っている。」または「被害解決にはこうしていくべきだ。」と自分の被害や意見を述べるようになって行くのである。
ピーターさんが「"質問"をしてください。」と何度も促す。
するとやっと質問を始める。と言う事がしばらく続いた。
しかし、その内挙手もせず、指名されてもないのに勝手にしゃべる被害者が複数出てくるようになり会場はざわざわと落ち着かない雰囲気になった。
ちゃんと質問する被害者もいるが、やはり自分の見解を長々と述べ始める被害者が居て、ピーターさんが何度も「質問をしてください。」と繰り返す。
そんな中、また奇妙なことが起こった。
突然オーガナイザーの立場であるビアタさんがマイクを握ってみんなの前に立ち「演説」を始めたのだ!
その様子は昼に講演したヘニング・ウィッテ氏のように落ち着きがなく不安におびえたような表情、声も震えている。目もうつろだ。
ビアタさんのすぐそばに居たピーターさんが「君まで?!」と言わんばかりに驚いてビアタさんを見た時の表情が忘れられない。
私の席は前から3、4列目の真ん中位で檀上の講演者までの距離は4、5m。壇上に立つ人の表情は終始よく見える距離だ。
ビアタさんは震える声で、しかし力強くこの被害解決に向けて全力で努力していきたいということ、またガザ侵攻を憂いた内容の話をしていたように思う。
ピーターさんはしばらくビアタさんの様子を見守っていたが、なかなか話すのを止めないビアタさんを制して話を中断した。
この頃から私自身の身体被害が激しくなった。この、頭から口蓋にかけてガンガンと棒で突かれるような人工重力の重さと痛みは一段と激しくなり、寒気とだるさ、眠気、集中できず今目の前でどの講演者がしゃべっているのかさえわからなくなった。
椅子から転げ落ちないようにしているのが精いっぱいだった。
結局この日のQ&Aがどんな風に終わったか覚えていない。