『レセプタントの発祥』
1964年、日本は大きな転機を迎えます。
その象徴が「東京オリンピック」です。
今の時代では考えられませんが、
その頃はまだ
観光などで来日する外国人は皆無で
外国人を見たことがないという市民がほとんどでした。
そんな日本で、世界各国から人を集結させるオリンピックは
今とは違う意味合いで恐ろしいほど大がかりなプロジェクトだったのです。
戦争がまだ遠い記憶ではなかった1964年
必ず成功させようと各国から要人を招待しての会議、そしてパーティが東京で何度も開催されました。
ところが
海外ではパーティには女性同伴が基本ですが
日本にはそのような風習がありません。
「欧米に追い付き追い越せ」だった時代であったこともあり
簡単な英会話ができる美しい女性に
パーティホステスとして勤務してもらおう、という声があがります。
これがレセプタント(=パーティコンパニオン)の発祥です。
まだきちんとした名称も生まれていませんでしたが、
オリンピックをきっかけに
パーティにはホステスが必要であるという考えが東京では浸透し、
その職業が確立していきました。
大阪は遅れて6年、大阪万博を迎えることでレセプタントの必要性が際立ってきます。