中国・晋の国に

毛宝という名の少年がいました。

ある日、

海岸で遊んでいたとき

漁師の網に

 一匹の白い亀が

かかっていました。

気の毒に感じた毛宝は、

「おじさん、その亀を

僕の着物と交換してください」

と言いました。

着物と引き換えに

漁師から亀を

譲り受けると

毛宝は、 

別の海岸まで歩いて行き

亀を海の中に逃がしてやりました🐢


それから20年がたち、

毛宝は兵士となって城の警備

をしていました。

ある時、

他国から強大な軍が攻め入り

毛宝も応戦しましたが、

ついに敗れてしまいました。


国が敗れてしまった以上、

「我が命もこれまで」

と思い、

鎧を着けたまま、

海に身を投げました🌊

しかし、

体が沈みません。

何か固いものにぶつかったようです。

見ると、

驚いたことに

毛宝は亀の背中に乗っていました。

それは、

子供の時に助けた白亀で、

体長も1メートル超に成長していました。

白亀は、

20年前に受けた恩を

決して忘れていなかったのです


毛宝を

安全な陸地に届けると

しばらく、

名残りおしそうに

毛宝を見つめていました。



畜生とは、

愚かで本能的な行動しか

とれない生命を言い、 

恩を感じる力が乏しいとされます

しかし、

説話では、

白亀のように

たとえ畜生の身であっても

恩に報いるのであり、

人間であるなら

なおさら、

恩を知り

恩に報いる生き方を

すべきであると促しているのです。

私たちは、

普段そのことを忘れていますが、

日常的に多くの恩を受けています。

ことわざに、

『提灯を借りた恩は、

知れども天道の恩は忘れる』

とあります

闇夜で迷っている時に提灯を

借りた恩は、

わかりやすいため感謝出来るけど、

我が身を照らす太陽のめぐみ

は、毎日であるため

かえってその大恩に気づきにくいという意味です。


恩に報いる 

私たちがまず心に置くべき恩は、

三宝(仏、法、僧)

です

この、仏、法、僧には

私たちが、

仏道修行を勧め

一生幸せに生きていける

深遠な利益を得させる

広大無辺なる恩が

存在しています


その上で、

①父母の恩

②師匠の恩

③三宝の恩

④国主の恩

に報いるために、

身命を惜しまず

信心修業をしていくように

御教示されています。


まず、

今日できることを、

動いて実践していきましょう


南無妙法蓮華経🙏

なんみょうほうれんげきょう