2021年12月12日
この日。
ルルが産まれてから3歳8ヶ月の間暮らしていた
『乳児院』の
『おかえりなさい!クリスマスパーティー』に
参加した。
乳児院で過ごしていた子供達を呼んで、
乳児院で楽しんで貰おうと言うものだった。
ルルは乳児院での生活の記憶は全く覚えていない様だが、ルルが乳児院に入るや否や、
施設内の事務職員や保育士から
『え!!ルル君!?あー!!!久しぶりー!!
大きくなったねー!!私、ルル君のこと大好きだったんだよー!!』
と会う人会う人に何度も何度も言われ、
ルルが乳児院に来たと言う事を知った別棟に居た
職員もルルに一目会いたいと涙ながらに再開する
…そんな光景が何度も何度も何度も何度も、
ルルは最初は覚えていない事もあり戸惑いながらも、次第に保育士達の言動に照れ笑いしながら
嬉しそうに話をしていた。
ルルはこの日、おそらく
『僕は愛されていたんだ!』
と感じたに違いない。
赤ちゃんだった頃のルルの様子を、担当保育士に
聞いてみた。
ルルはお話上手で、色んな事に興味を持ち、
いつも
『なんで?なんで?』と聞いていたそうだ。
そして2歳でありながらも大人達を気遣い、
自分に配られたオヤツを周りの大人達に配ったり、掃除を手伝ったり、オトナ顔負けの会話力でいつも職員達を楽しませてくれていたそうである。
そんな人懐っこい性格もあって、ルルは乳児院の
中では特に担当していない職員からも愛され、
ルル一人のためにアイスを買ってあげたり、ルルが好きな物を作ってあげたり…と格別な待遇をしていたと院長から話をされた。
『1人の子供だけを特別扱いしてはいけないんだけど、私もルル君とお話しするのが本当に癒されたから…』
『クリスマスパーティー』の最後には、サンタに扮した園長先生からお菓子のクリスマスプレゼント。
この愛されながら育っていった乳児院のあと、半年ほど養護施設で過ごし、その後我が家に来た事になる。
養護施設の職員からは、とにかく手を焼いた…
と聞かされていたので、恐らく、乳児院で愛されていた反動が、養護施設で出たのではないかと考える。
そしてその後の我が家での暴れん坊ルル。
ナルホド
と感じたのだった。
2021年12月18日
この日は金曜日であったが、妻は婦人科健診のため、仕事から早めに帰宅した。
そして自転車店へ。
クリスマスプレゼントだ!!
1週間前に乳児院から
『仮面ライダーリバイス』の袋に入ったお菓子詰め合せを貰った為か?
サンタさんからのプレゼントは終了した…
と思っているようで、もうすぐクリスマスだと言うのに、アレが欲しいコレが欲しい!!
と言う事も全く無い。
良いのか?悪いのか?
は、解らないが、とにかく自転車を買ってやろう
っと妻と共に自転車店に赴いた。
妻とボクの趣味はハッキリ言うと
180°違う……
自転車の趣味も、コレまた全く違ったのだった。
ボクが選んだ自転車は
青色と白色のツートンカラーに、マリオのキャラクターが付けられ、可愛らしい物を選んだのだが
妻は赤一色のBMXモドキの自転車が良いと言った
ルルにはゲームという物を一切触らせていない。
なのでマリオ…と言うものも恐らく名前くらいしか知らないのではないか?
店員からも
店員:ご家庭でゲームをしているお子さんは、ほぼ間違いなくキャラクター物をご購入されます。幼稚園から小学1年くらいまではキャラクター物かな?でもゲームに触ったことが無いお子さんは見向きもしません。それよりもやっぱりカッコイイ見た目の物を選びますね。
と言う・店員と妻の一致した意見を聞き、
真っ赤なマウンテンバイク風の物にしたのだった
また迷ったのがインチサイズ。
ルルは身長106センチ。
20インチの自転車であれば小学低学年までは乗れるのでは?と思うが、足は爪先しか着かない。
しかし子供の成長は早い!直ぐに身長など伸びて楽勝に足が届くので20インチで良いのでは?
と思ったのだ。
しかし…初めての自転車である。
自転車ペダルの漕ぎ方も
ブレーキの存在も
ブレーキの掛け方も知らないはず。
なので18インチにした方が良いのでは?
と言う店員の意見で18インチにしてみた。
何よりも20インチの自転車はギヤチェンジが搭載されるようになり、機構も複雑になる。一気に大人と同じスポーツタイプになるようで、スポーツタイプの自転車に補助輪を付ける…と言うのも如何なものか?
そんな事で18インチにしたのだった。
まー、2年後には小さくなり買い替えられる気がするのだが、そこはしょうがないのであろう。
その時は養護施設に寄付しよう。
この自転車をルルに見られないように、24日の深夜に、あたかもサンタさんが置いていったという風に置かなくてはいけない。
25日の朝が楽しみである。
2021年12月20日
朝、ルルの幼稚園のカバンにお弁当箱を入れようとすると可愛いシールを貼った手紙が出て来た。
表には
『ルルくんへ ○○より』
と、明らかに小さな子供が書いた宛名の手紙が出てきた。
ボク:ルル!何か手紙が入ってるけどコレ何?
ルル:え?なにそれ??知らないよ。
ボク:え?これラブレターじゃない?
ルル:ラブレターって?
ボク:好きな人に手紙を出すって事よ
ルル:好きなって?
ボク:ちょっと開けてみてよ。何て書いてるの?
ルル:うん……これ何て書いてるんだろう?
手紙の内容は
『ルル君、いつも遊んでくれてありがとう
○○より』
と書いてある。
もちろん全部平仮名であるが、ルルが解読不可能なほど、字は個性的かつアートであった。
ボク:こうやってみるとルルは字が上手だね。
この子、同じ組の子?
ルル:うん。そーだよ。でもあんまり遊んだ事はないけど。
ボク:え?でも今日行ったらちゃんと、お手紙ありがとうって言ってあげるんだよ!
ルル:うん。分かった!
初めてのラブレター
ルルはラブレターが何だか理解していないが、
手紙を貰った事はとても嬉しそうだった。