2021年8月10日




『今日からパパ・ママって呼ぶんだよ。○○ちゃんって呼び方は禁止!!』


と提案してから20日が過ぎた。



ルルは始めはパパと呼ぶ時、恥ずかしそうに、照れ臭そうにボクのことを『パパ』と呼んでいたが、最近は自然と『パパ』と呼べる様になってきた。興奮状態の時と、言い合いの時は別であるが…


しかしこの『言い合い』(喧嘩になる一歩手前状態)の時でも、ボクの事を『しんちゃん』と呼ぶとボクは透かさず、



ボク:しんちゃんじゃないよ!


ルル:パパ


と言い直してくれる。


『パパ』と呼ばせる様になってから、本当に喧嘩と言うものが極端に減って来た。


数日前の『パパになろうと決断した日』も、ボクの心の中での決断であったにも関わらず、ルルにもボクの心の中が見えてるのか?


『決断した日』からルルがボクに対する愛情が極端に変わった様に感じる。


ルル:パパが一緒じゃないと眠れない。いつもパパと一緒に居たい…。パパと遊ぶ!。パパと花火するんだ…。



なんて…寝る時などは、この寝苦しく暑い時でも、ベッタリとくっついて来るのだ。


ボクは暑くて寝れない!

と思う時でも、ルルはココロが満たされたのか?ウダウダ言ってナカナカ寝れない事が多々ある筈なのに、ボクとベッタリして寝ると直ぐに寝てしまう。



言葉と言う物は不思議な物だ。



『しんちゃん』から『パパ』にしただけで、こんなにも彼のココロは穏やかになるものか!


それとも…それほど彼の潜在意識の中で『パパ』『ママ』と言う物が偉大な存在、憧れの存在だったのでは無いかと思わざるを得ないと、この数日を感じている。



彼は産まれた時から施設に住み、実のママは4歳になるまで数回、施設に訪れていたと聞くが、ルルは『産みの実親』を『ママ』だと認識出来ていなかったのだろう。


乳児院の『たくさん居るママ』にいっぱい遊んで貰いながら、3歳になり、3〜18歳の子供達が暮らす児童養護施設に移り、言葉を自在に話す『お兄ちゃん・お姉ちゃん』達から発せられる『パパ』『ママ』のキーワード。


周りの子供達に、週に一度会いに来る『パパやママ』


会うのを楽しみにしてる周りの子供達


別れ際が寂しくてイッパイ泣いてしまう周りの子供達


養護施設の先生に、パパ・ママの事を楽しそうに話す子供達



そんな周りの子供が眩しく見えていたのかも知れない。


ルルは自分の言葉でやっと『パパ』『ママ』と呼べる人が現れた。


そんな風に考えると暖まらない気持ちになってしまう…ボクがこの子を守ってあげないと。



最近のルルは生まれ変わった。


自己主張だけをしていた頃と違い、優しさが顔を出し、ボク達にだけでは無く、幼稚園の歳下の子供達にも優しく接している。


家の近所を歩いていると、通りすがりのお爺ちゃん・お婆ちゃんにも、元気よく『こんにちは』と挨拶をする。


何処かのお店でお菓子をイッパイ貰ったら、一人で全部食べようとはせず、ボクや妻、父と4人に分けてくれて、一緒に食べよう!と言ってくれる。



パパ ママと呼ばせる様になって、まだまだ日は浅いが、彼は劇的に変化した。



言葉と言う物は偉大だ。



パパと呼ばれるボクのココロも変わったと感じる



言葉の大切さ


使う言葉の重要さ



次のステップは『家庭裁判所への申請』だ。