日銀レポートで面白いものを発見した。

正社員の企業間移動と賃金カーブに関する事実と考察
― 日本的雇用慣行は崩れたか? ―
http://www.boj.or.jp/type/ronbun/ron/research07/ron1010c.htm

原文を僕なりに要約、要約しすぎで本来の内容から乖離したらすいません、日銀さん。

まず現状のデータ確認。
・大企業の平均勤続年数は若干であるが短期化している。2005年から2009年の4年間で0.5年短期化したらしい。
・80年代以降、賃金カーブがフラット化してきている。つまり、年をとっても給料が昔ほど上がらなくなっているということ。

とはいえ、他の先進国に比べて本邦では長い勤続年数、年功序列の賃金カーブは検出されやすい。
それはなぜか?

このレポートの結論、というか仮設は、
①企業特殊的な人的資本の蓄積。
つまり、長い勤続で身についたスキルが企業特殊的で転職しても他社で生かせない。だから社員が転職する気になれない。
もっと簡単に言うと、長い勤続の末、使えない人材になってしまったから転職できませんでした、ということ。

②長らく続いた景気低迷のおかげ(?)で新規参入する企業が少なく、転職による賃金上昇が期待できなかった。だから、人材移動が起こらなかった。

既存企業が社員を社畜として飼いならすことに成功した結果ですね。

いろいろ思うところはあるけど、そこは置いといて、
中央銀行が、
「日本の雇用システムがこの衰退期にある日本には適していない」と提言していることは良いことだと思う。
今も尚、大企業が採用している、年功序列・終身雇用という古臭い雇用システムは、
高度経済成長期の国に適した雇用システムである。

衰退期の日本でこのシステムを採用したら、もはやねずみ講でしかない。
下の者が上の物を支えるという点で。
(収益頭の20代30代が安月給で、ハンコを押すだけのおっちゃんが高給取りという現状...)

ただし、日銀がこんなレポートを出したところで、このシステムが劇的に変わるわけがない。
しかし、グローバル化がここまで進んだ世界では、そんなシステムは自然と淘汰されるのは目に見えている。

近い将来、大企業では大リストラが起こることは、疑いの余地がないだろう。