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私は24年間、保険会社に勤務し、47歳のときに独立しました。当時は、損保業界では、まだ途中で辞める人が、ほとんどいない時代でした。1998年の損害保険料の自由化が始まった7月1日に創業しました。

会社を設立し、一応、経営者の仲間入りをするわけですが、不思議なことを感じ取りました。『社長どのように判断されますか。』と外部の人に問われると、瞬間、前職の上司の顔が浮かんでくるのです。

社長である自分自身の考えの前に、その上司の考えが、すぐに浮かんでしまいます。

実際には、自分が最終決断者なのに、そのような習慣が身についてしまっていました。

このようなことが、たびたび起こりました。このようなサラリーマン時代のクセが抜けるのに、約1年かかりました。

現在、創業して10年になりますが、今度は、逆の症状が出ています。本来、役員等に相談し、知恵を借りた方がよい場合にも、瞬間、即答したくなります。

サラリーマン時代には、やはり上司に受け入れられなくては、会社生活がスムーズに行きませんので、上司の思考の特徴をしっかりと理解し、ほとんどの事に関し、上司が答えることを正しく言えるようになっていました。

言い方を変えると、考え方に自立性がない、人間関係重視で遠慮する、上司に合わせるという行動が多かったような気がします。

一方、独立して、社長になりますと、責任がどうしてもトップにかかってきますので、自ずから、判断を自分でする傾向が強くなったような気がします。心の底で、どこか覚悟ができている部分があるためだと思います。

【大企業のサラリーマンと中小企業の経営者では、かなり違う神経を使う競技をしているのだとつくづく感じます。】