日産自動車が開発した無段変速機CVTの開発についてまとめてみた。オートマチック車では、アクセルを踏み込むだけで自動車が自動的にギアチェンジを行ってくれるので、マニュアル車と比べて燃費が改善された。このギアチェンジが無段階に行うことができたら、さらに燃費アップにつながる。
CVTの特許はもともとはアメリカが持っていたのであるが、それを視察した開発者一団は、そのものを直接自動車に流用することができないと判断した。それは、円盤を組み合わせたものでアイデアは面白いものであったし、試作品もあったのであるが、自動車のエンジンが出力するトルクに耐えられるものではなかった。
そこで、日産自動車としては独自に開発をすることになったのであるが、そこで二つの問題に直面する。ギア比を変更する部品にはトルクを伝えるために二つの鉄球が強い力で押し付けられている。そこに油を差さないと焼けてしまうことになるが、油によって鉄球が滑ってしまい、うまくトルクを伝えることができないという問題。そして、もう一つが強い力によって、鉄球が割れてしまうという問題であった。
油の問題としては、高い圧力が加わると固化するという性質の油を使えばよいということになって、膨大な種類の油から最適なものを実験しながら選び出している。また、鉄球が割れるという問題は、鉄球が割れた面を顕微鏡でチェックをしていたら、鉄の不純物が入っているとそこに応力がかかって割れてしまうという仮説を立てて、製鉄のやり方から見直している。
CVTの開発には、自動車会社だけではなく、油の会社や製鉄所までが一丸となって開発に取り組み、そして実用化させた。そのように、新しい技術を実用化し科学を発展させていくためには、一社ではなくいろいろな会社が力を合わせて一つのプロジェクトに取り組むということは、見ていてとても気持ちがいい。また、そういったプロジェクトを成功に導くためには、リーダーの熱意が大切なのだろうと思う。
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