神原鳳章斎 in 知多 | (新)なごやん

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 私が加入している健康保険組合(いわゆる"協会けんぽ")で作る勤労者福祉サービスセンターから知多市歴史民俗博物館で開かれている「神原鳳章斎(かんばらほうしょうさい)」展のチケットをもらったので、先日行ってきました。私がこの博物館へ行くのは初めてです。

本企画のリーフレットとチケット


 この日の交通手段は名鉄常滑線(中部国際空港方面へ行く線)で、下車駅は朝倉です。

中部国際空港行き準急@朝倉駅


 名鉄も多くの駅が無人化していますが、朝倉駅は知多市役所の最寄り駅ということでもあり、有人で比較的大きく、名古屋から中部国際空港直行の「ミュースカイ」以外の列車は全て停車します。

朝倉駅


 「みどりと花のまち」知多らしく、駅から見ると緑がいっぱいです。

みどりと花のまち


 市役所等の公共施設の前を通り北へ8分程歩くと博物館が見えてきます。コミュニティーバスの停留所もあります。

コミュニティーバス「あいあいバス」博物館前停留所


 この博物館の愛称は「ふゅうとりぃ・ちた」だそうです。知多市のキャラクターがfuture(未来)、fish(魚)のFをとった「ふゅうちゃん」で、それにhistory(歴史)の語尾、tory をつけて、「ふゅうとりぃ」にしたということです。ローマ字表記は「Futory Chita」なのでしょうか?よそ者には発音しにくいです(笑)。

ふゅうとりぃ・ちた


 知多市で生まれた鳳章斎は19世紀前半には犬山城のお抱え絵師として活躍したそうです。ただ、いつも犬山にいたわけではなく、犬山と知多を行き来していたようで、両地域での作品があります。


 鳳章斎の描く絵のジャンルは広く、仏画師であることから、涅槃図なども描いています。
涅槃図


 虎の絵を描くことも多かったようです。虎の目つき、体勢、それらから来る貫禄が見事です。

虎之図


 今回の呼び物のひとつは鷹牡丹図襖でした。この企画は前・後期に別れていて、作品の入れ替えをするため、私が行った時には「鷹」が展示されていて、対の牡丹図は見ることができませんでしたが、波間の岩の上でキッと見つめる鷹の目は自信にあふれているようでした。

鷹牡丹図襖(鷹)


 鳳章斎は祭礼幕も描いていて、祭りの時には今でも使われているものがあるそうです。


 前後期それぞれ約50点が展示され、合計では58点です。そう混み合ってなく、ゆっくりと見ることができました。


 カラーの解説書が無料で配布されたのはありがたかったです。

展示作品と鳳章斎についての解説


※作品写真は全て解説書より


 知多市には美術館はありませんが、この博物館が美術館的な役割を果たしています。そして、多くの地方博物館・美術館同様、この地域の作家の作品を収集しています。 


 学芸員の方は、「私たちがこういった企画をやらなかったら、鳳章斎は埋もれてしまいます。」と言っておられました。確かにその通りだと思います。


 決して「全国区」の絵師ではありませんが、地方都市の博物館らしい展覧会だと思いました。


 この展覧会は12月18日まで開催されています。おっと、あと4日ですね。


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