内観術は、自分の心の内側と向き合うことによって、

今の自分の在り方を変容させていきます。

 

 

私たちは、生きているうちに、

人それぞれ、多様な経験をしていきます。

けれども、同じ経験をしても、

私たちは、その受け取り方は、違っています。

 

 

同じ映画を見たとしても、

ある人は気になる俳優さんが出ているので、

その人が出ているシーンばかり気になるかもしれません。

 

 

そして、ある人は、その映画の原作が好きだったので、

原作との違いが気になって仕方ないかもしれません。

 

 

ですので、印象に残ったシーンや感想は

その人ごとに、異なっていると思います。

 

 

これは、その人の価値観

物事の判断基準に影響されています。

 

 

心の中の自分の気持ちは、

目に見えるものではありません。

誰かに伝えたりするには、

それを人に伝わる形で”表現する必要”があります。

 

 

心の内側などは、目に見えないものは、

言葉に表現したりすることで、より明確にできます。

 

 

言葉で「見える化」することで、

そこからさらに、深めていくことができます。

ですので、自分の心を”言語化”できる能力は、

内観術を行う際には、とても重要です。

 

 

自分たちの心の内側の

”より深いところ”を表現しようとする際は、

今まで、言葉にできなかった気持ちや、

奥にしまい込んでしまった感情と向き合い、

それを言葉にすることで、

その気持ちをはっきりとさせることができます。

 

 

その時に、気持ちを表現するための

描写力があると、よりその時の気持ちを

明確に表現することができます。

 

 

気持ちの描写力は、文章を書く時と同じように、

練習することでみにつけることができます。

 

 

説明したり、伝えるための文章を書く力と少し異なります。

伝えるための文章は、文の規則があって、

簡潔に分かりやすい構造で書くことが重要視されます。

 

 

一方で、表現するためや描写のための文章は、

その時の情景や心の動きなどを、

上手く表すことに特筆しています。

 

 

ですので、心の内側の動きを描写するには、

説明や解説する際の文章よりも、

小説などのように、情景や気持ちを描写する力が

必要になってきます。

 

 

心を描写する力がつけばつくほど、

より自分の深い心情に気づく力もつくので、

内部を変容させる力がつきます。