歩行での足先の引っかかりについて | マヒ回復リハビリ教室きゃっちぼーる

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今回は、歩行での足先の引っかかりについてのお話です。


そもそも、足先が引っかかる原因は何でしょうか?

⇨足先が下を向いてて上がっていないことが原因でしょうか?
⇨太ももが上がっていないことが原因でしょうか?


教科書的に言えば、正常歩行と呼ばれている歩行では、足先の上がる角度(足背屈角度)は、足裏が接地するまでのフェイズでは0°です。

足背屈0°下矢印



足先の上がる角度(足背屈角度) 0°というのは、まっすぐ立っている姿勢で言いますと、足裏が床と平行な角度のことです。

歩いている時に足先が踵よりも上がっているように見えるのは、太ももが上がって、なおかつヒザが伸びているからです下矢印




逆に言えば、足先の上がりが多少悪くても、太ももが上がって、ヒザが伸びていれば、足先の引っかかりは、少なくなるということになります。


ただし、ここで見落としてはいけないことがあります。


太ももを上げて、ヒザを伸ばすという動作なのですが、以下の手順を必ず踏むことが必要です。


すなわち、
①太ももを上げる
②太ももを上げた状態をキープしたままで、ヒザを伸ばす
③太ももを上げてヒザを伸ばした状態をキープしたままで、ゆっくり踵を地面につける

この①〜③の手順をしっかりと踏めることが大切ですにっこり

特に、②の太ももを上げた状態をキープしておくことが大切で、いざ太ももを上げたままでヒザを伸ばそうとすると太ももが下がってしまうことが多くありますので、気をつけてください。
 

練習としては、立位で手すりを把持しながら安全を確保して行うのが良いかと思います。以下に、参考となる動画を貼っておきます下矢印(動画では手すりを把持していません)




もう一度、各関節の角度設定も追加して手順を記載します下矢印


①太ももを上げる(股関節屈曲20°)

②太ももを上げた状態をキープしたままで、ヒザを伸ばす(膝関節伸展−5〜0°)

③太ももを上げてヒザを伸ばした状態をキープしたままで、ゆっくり踵を地面につける(足関節背屈0°)



足を地面につける際は、可能であれば踵からついて、ゆっくり足裏に体重を乗せていけることが大切です。体重を乗せていくというのは、腰が引けずに骨盤、体幹を乗せていくという意味です。
ただし、足首の内反が強くなったり、膝折れ、膝の過伸展など転倒の危険性があるようでしたら、そこまで体重を乗せていかなくても結構です。出来る範囲で体重を乗せていけたらと思います。


歩く際も、まずはこの手順を少しだけでも意識して、ゆっくりの速度から歩かれることを強くお勧めします。カラダが覚えてくれば、流れで出来るようになってくるかと思います。


そして…
歩くリハビリの準備運動としては、仰向けに寝て行うリハビリが良いかと思います。どのような運動かと言いますと、一例を以下に記載します。


『歩行につなげるためには、膝裏にクッションを入れて、ヒザを少し曲げた(股関節屈曲20°)状態を作り、その状態でヒザを伸ばしていく(膝関節伸展−5〜0°)という運動を足先を上げたまま(足関節背屈0°)で行ってみることをおすすめします。
その際、太ももの裏でクッションを押し潰さないようにして、太ももをフワッと置いた状態で行なってみてください。』


参考となる動画を最後に載せておきます↓




最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
適応となる方の参考になれば幸いですニコニコ

【参考文献】

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