【真田太平記】七、八、九巻 池波正太郎著 | neverland02さんのブログ

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関ヶ原、終戦ーー
 
それぞれ“譲れないもの”を胸に戦った、それぞれの関ヶ原。
 
石田三成がせつないほどに願ったのは、豊臣家の安泰。言葉通り「死ぬ間際」まで諦めなかった三成の美しい死に様に胸を打たれます。
 
何故西軍は勝てなかったのか
 
人間の心裏を見せ付けられます。
 
 
人の世は、何処まで行っても合理を見つけ出すことが不可能なのだ。合理は存在していても、人間という生物が、「不合理に出来ている……」のだから、どうしようもないのだ。人間の肉体は、まことに合理を得ているのだが、そこへ感情というものが加わるため、矛盾が絶えぬのである。(P127)
 
 
とした上で、
 
 
「この時代の、すぐれた男たちの感能はくだくだしい会話や理屈や説明を必要とせぬほどに冴えて磨きぬかれていたのである。人間と、人間が棲む世界の不合理を、きわめて明確に把握していたのであろう。」
 
 
と書かれています。
 
真田父子も“不合理”を理解したればこそ無理に“合理”を求めず、清冽な選択をしているのだ、と。
 
だからこそ輝き、
魅了されるのでしょうか。
 
 
岳父本多忠勝に従い東軍に味方した真田信幸は、八巻で“信之”に名乗りを改めます。
 
“幸隆”“昌幸”と引き継がれた“幸”の字を棄てた信之の心情がせつない。
 
そして岳父と力を併せての、助命嘆願。この時代に、こんな事があるでしょうか。“恐るべき”家族愛です。
 
信之かっこよ過ぎます。
 
 
九巻ではようやくに二条城での対面がかなうも、加藤清正、次いで浅野長政・幸長も逝去し、七十を過ぎた家康の“こじつけ”によって東西は手切れに……
 
その頃には真田昌幸は九度山に死んでいる。果たして幸村の選ぶ道とは。兄信之の思う事とは。そして角兵衛はどうなるのか?
 
 
いよいよ怒涛の十巻に!