高校の同級生が航空自衛隊に入った。

空自は、陸自、海自と比較し事故れば即死の可能性が高い。

だからパイロットは落下傘を背負って飛び立つ。

しかし、それは戦闘機を墜落させる為に飛ぶのではない。

空自最大の資源たるパイロットの生命を守りつつ飛ぶために離陸するのだ。

同級生の同僚は音速を超えんとてして墜落、落命されたという。

 

貸与奨学金は借金であり、借金にはリスクを伴う。そうであれば、そのリスクは最小限に抑えるべきだ。

だから、借りる額は少なければ少ないほど良い。しかし、もし富裕であれば元々借り入れなど考えぬはずだ。

学費高騰の昨今、多額の借り入れをなさざるを得ない。しかも、貸与奨学金は無審査、無担保だ。

これは、明らかにハイリスクカテゴリーの借金だ。向学心に燃える君は、借金の踏み倒しなど夢想だにしていないだろう。音速を超えて飛ぶパイロットが戦闘機の墜落など考えないように。しかし、航空機事故は関係者の懸命な努力にもかかわらず一定の確率で起こりうる。

 

大学生活で懸命に学び就職し全力で働いたとしても、奨学金返済が困難になる事は、一定の確率で起こりうる。もし、そのとき貸与奨学金の保証人を親族にしていれば、保証人はその借金を肩代わりしなければならず、進退に窮す。しかし、機関保証人制度を活用すれば、親子の縁が切れるような悲劇は避けうる。もちろん、機関保障の費用負担は苦しいだろう。

 

けれど、大空に飛び立つ戦闘機乗りは、背中に背負う落下傘の重みを命の重みと感じ飛び立つ。