ボクは発達障害の当事者
自閉症スペクトラム(ASD)と診断されていて人とのコミュニケーションが苦手妙なこだわりがあり独自の世界観を持っている異世界の住人です
簡単に言うとヘンなヤツ
ちなみに、文章で何かを伝える能力はメッチャ低い
発達障害は治るのか?って話。
コレについてASD当事者のボクの意見を書いとく。
ボクらは、この当たり前の社会で生きてくのに障害となる特性を持ってる
…だからボクたちは障害者というカテゴリーに入ってるわけなんですけどね
その社会生活の障壁となる発達障害特性、
「治る」って思いこんでる人が存在するらしい。
そういう人、ボクから言わせれば、ただの無知。もしくは、論理的思考力の欠落したアホだ。
単純な話、
発達障害って病気とか疾患じゃないからね
持って生まれた脳機能が一般的な人とはちょっと違ってるだけだからねただただ一般的ではなく、マイノリティだってこと。
それって別に異常な訳じゃないですよ。
この辺のイメージ、伝えにくいんだけど、
発達障害だからといって頭の中で何かのエラーを発生させてバグを起こしてるわけじゃない。凡人とは違ったオペレーティングシステムが搭載されてるだけ。そのOSはボクら的には正常に稼働してるわけですよ
もしエラーが発生してるなら、「治る」「治らない」とかって論争が起こるのもわかるけど、
正常稼動してるものを「治す」ってどんなアクションなのかが全く想像はできないですよね
仮に、発達障害特性を消して社会に適合させるというのを「治る」と表現するのなら、
まぁ不可能じゃないかもねっというのがボクの感想。
発達障害者の脳ミソを移植するとかして、ボクらのOSを凡人のOSに交換すれば「治る」んじゃないだろうか
…可能かどうかはしらんけどね
そのくらい非倫理的でハイリスクな手法を用いれば「治る」可能性は少なくともゼロではないんだと思いますよ。
でもそれは、一般的感覚で言い換えるなら「治らない」と同義ではないでしょうか
それとは違って、
発達障害に伴う二次的な症状
↑ここだけに焦点を当てるとしたら、
「治る」可能性はある。
二次的な症状とは、
例えば、
ボクを苦しめ続けている「過剰適応」とか、「うつ病」とかね
こういう症状って、発達障害が馴染むことが困難な一般社会に放り込まれたときに起こる「反応」だ。
無理やり社会に馴染もうとするからバグを起こす。
じゃあ、無理やり馴染もうとしなければそんな反応を起こすこともなければ、その反応を和らげることができる。
二次的な症状なら治すことが可能。
って意味合いで極論を言うなら、
ボクを一般社会から引き剥がし、無人島にでも置き去りにしてサバイバル生活とかさせたら、少なくともボクは発達障害者ではなくなる。
それは、不適合な社会に馴染もうとする必要がなくなるから2次症状的な「反応」を起こさなくて済むって単純な理論。
だからといって勘違いしてはいけないのは、
発達障害特性が無くなるわけじゃないですよあくまで二次的な症状が無くなるだけだ。
もともと持ってる、「空気読めない」とか「コミュ症」とか「妙なこだわり」のようなASD特性が消える訳じゃないってこと。
ただ、空気を読むことが不必要な社会での生活下では、「空気が読めない」って、別に障害でもなんでもないよねってだけの話ですよ
あと、
空気の読めないASDが、空気を読めるようになったり、
コミュ症なはずなのに、普通に会話できるようになったり、
そんなふうな変化が見られることがある。
ちなみにボク自身もはたから見れば、空気読めてるし、コミュ力も高い普通の一般人に見えてる。
その状態を、「発達障害が治ってる」と勘違いしてしまう人、多いかもしれないから言っておきますけど、
ボクは、空気を読む技術を身に着けた訳じゃないしコミュ症を克服したわけじゃないですからね
空気が読めない代わりに、洞察力や推理力を使うことで、空気が読めているように振る舞ってるだけだ。
コミュ症も消えてるわけじゃなく、普通に会話するための知識とか推理力・思考力をフル稼働させて、正常なコミュニケーションが取れているよう装ってるだけ。
これは治ってるって表現とは程遠い。
だって、外見に露出していた問題が内面に隠れて見えなくなっただけだからそもそも、この反応こそがASDを苦しめる過剰適応の本質だからね
つまりこれ、
発達障害特性が強い人がもし、社会に適応し始めたら?
そういう時、
「発達障害が治ったやんやったー!」って喜んでたらアカンでってことですよ
障害特性が外見からみえなくなっただけで、当事者の内部ではもっと大きな闇となって本人を蝕んでいってると考えたほうが妥当ですから