ボクは発達障害の当事者で、


濃いめの自閉症スペクトラム(ASD)と診断されています。空気が読めない異世界の住人です。


そんなASDの特徴の一つの話ですが、


ボクはウソをつくことができない。


これがこの世の中では思いもかけない問題を発生させる。

ボクの家庭でも、それが原因で妻とケンカになったりする。


「はぁっ?」って思いますよね。


ウソをつかないって、誠実な人間であるという証です。そうですよっ!ボクは誠実な人間です。


でも、世の中の定型発達者とスムーズにコミュケーションをとるためには「ウソ」ってものが必要不可欠なんですよね。なんて不誠実な社会でしょうか?


ボクからしたら、ウソをつかないボクの方が正しい。でも平気でウソを言いあってる定型発達者たちのほうが多数派で、それが世の中の「普通」です。マジで理解も納得もできない。

みんな、子供の頃に「ウソをつくことは良くない事だっ」って教育されてないのか?



例えば、


妻と付き合い始めた頃に質問されたことがあります。


「一生、一緒に居てくれる?」


この質問に対するボクの答えは、


「分からん」です。


なぜなら、死ぬまで一緒に居られる保証は無いからです。

誰だってそうでしょ。これから先どんな障害が発生するかも分からない。ケンカして別れることになるかもしれないし、病気なんかで離れ離れになるかもしれない。


だからこそ、ボクの答えは間違いなく誠実で正しい。


逆に、もしこの質問に「YES」って答える人が居るならそれはウソつきです。

不確定なのに、「確実に利益が出る」と言って人をからお金を騙し取る投資詐欺と変わらない。



でも恐ろしいことに、この手の質問には「YES」って即答しないと必ずケンカになる。


ビックリだ。


ボクにウソつきになれと言うわけなんですから。

世の中は、それが普通か知らんけど他人のルールをボクに押し付けるのは勝手すぎるでしょ。


100歩譲って、


「今はそう思っているけど、この先どう気持ちが変わるかは分からない」

これなら答えられます。


そしてまたケンカになるわけなんですよね。


だって、ウソがつけないからしょうがなくないですか?



定型発達の一般的な人にとっては、言葉なんてただのコミュケーションのためのツールかもしれないが、ボクたちASDにとっては、言葉はもっと重要で大切なモノだと思ってます。


だから、些細な口約束であっても「契約」なんです。

軽々しく口にできるもんじゃない。


仮にASDが軽く口約束をしてしまうとどうなると思いますか?


その約束を守るために誠心誠意自分の人生をかけて実行しようとします。それが自分の命を投げ出すことになってもね……。


ウソがあたりまえで不誠実な社会。ボクたちには向いてないです。



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