蝉の声が
波のように
街に遠い 海を想わせる
一人きりじゃ 飛べない鳥
大人たちは そう名付けた
きみを
彷徨いゆく
妄想にちかい哲学は
きみを虜にした
夜明けにも
走ってみたって
叫んでみても
雲は飛ぶように流れた
手を伸ばして
叫んでみても
愛は幻に消えた なにが
本当の思いなのか
光は教えてくれなかった
ただ輝きだけのある
夏はきらい
summer diary
香水に
混じって歩く
汗の匂いに 街は暮れてく
探している 飛べない鳥
忘れて 今 ひとを生きてる
きみは
音だけの花火
打ち上がる空は 見えない
砕ける色の泥(なず)む
こころにも
流離(さすら)う時間(とき)を
呼び戻しても
夢はサヨナラに 流れた
目を凝らしても
闇につかめる
虹は七色に 消えた なにが
本当の思いなのか
光は伝えてくれなかった
ただ生命(いのち)だけ見える
夏がきらい
summer diary







