氷雨の朝氷雨の朝 人びとの白い息がかたまりになって 電波の塔を這い のぼってゆく こなたはどなたも 急いでいらっしゃる 傘の柄を握るどの掌(たなごころ)にも 妖精が凍えて。 午後 ほんとうに青い空に 雲のキャラバンが 大挙して ゆくもの ✳︎ 自らを早朝の物資に変換し 運ばせる人びと その精神性をなおざりにして。 逆さなのだ 精神性を失ったとき ひとはその光景を自らに 許したはずだった そのひと等が自らを置く次元の軸に 世界は変換される