縮瞳(Horner症候群など)の局在診断 | 神経内科専門医の日々のつぶやき

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ちゅーりっぷ縮瞳(Horner症候群など)の局在診断ちゅーりっぷ

Horner症候群では点眼薬による反応の組み合わせによって、障害部位の決定に役立つことがあります。

1.25%のアドレナリン点眼
作用:交感神経節後神経終末のレセプターを直接刺激します。
効果:節後線維の障害があるとdenervation hypersensitivityにより散瞳が生じます。

5%チラミン
作用:節後神経終末からのノルアドレナリンの分泌を促進します。
効果:正常、中枢障害では散瞳しますが、それ以降の末梢神経障害があると分泌効果が少なくなり、散瞳は軽度になります。

5%コカイン
作用:節後神経終末から放出されたノルアドレナリンの再吸収を抑制してレセプターに蓄積させます。
効果:正常では散瞳します。中枢、節前線維の障害では散瞳は軽度となり、節後線維そのものが障害されていると散瞳は生じません。