ネトウヨの間で常套句になっている大東亜戦争肯定論に「欧米の植民地からアジアを解放するため」というのと同じくらい多いのが「帝国主義の時代だからああやって生き残るしかなかった」という論理がある。


こちらの方は「或る意味では」当たっている面があるだけに非常にタチの悪いものだと言える。これに関して一つの思い出を書こうか。


若い頃、◯◯重工の下請けの仕事で韓国へ出張に行った事があった。発電所の排ガス中のダイオキシンの測定の仕事である。夜にサムスン電子の方たちに焼肉屋で接待を受けたのだが、彼等はかなり日本語が話せるので、日本語と英語のチャンポンで楽しく雑談をしていた。


政治経済からチョーヨンピルまでいろんな事に話題が飛ぶ内に「日韓併合」の事に話が及んだ。僕は内心、マズイ事になったなと思っていた。


ところがサムスンの人達は「あの頃は帝国主義の時代だからしょうがなかったんですよ。」と信じられないほど日本に寛容な発言をした。


僕は1分ほど迷った挙句、こう答えた。

「貴方は非常に寛容な韓国人だと思う。しかしその言葉は韓国人が言うのは良いが、日本人が決して口にしてはならない言葉だ。」


同じ言葉でも発言者の立場によって寛容な言葉ともなれば破廉恥な言葉ともなる。