今日は8月に迎えた5周年を振り返り、日本の伝統技術とパール、ハイエンドジュエリーについて思うままデザイナーが綴らせていただきたいと思います。
日本のジュエリーブランドには、日本の伝統技法を取り入れたブランドも、海外の技法を取り入れたブランドも様々あります。中国産淡水パールや海外で採れるタヒチ真珠を扱うブランドもありますが、NEU & TIMは日本産アコヤ真珠を中心に、国内のクラフトマンシップを生かしたジュエリー作りを行っています。
私自身は、時計職人でもあった祖父の審美眼で店に並ぶ職人技光る一級品のジュエリーや、叔母や母から受け継いだアコヤパールに囲まれてきて、宝飾職人でもあったジュエラーの社長の会社に入社し、日本のものづくりへの熱い思いに触発され、自然とそのようなスタイルを継承させていただきました。実際、日本の職人と国内製造の減少と海外製造への移行を目の当たりにして、強い危機感も抱きました。
デザインを学んだのは海外の講師からですが、日本文化に目を向け学ぶよう促されました。グローバルな環境で学び、仕事を経験する中で、自分のアイデンティティとして日本の技術の素晴らしさを再認識しています。4歳から書道を習い師範習得までしたことや、能の唄を習っていた母の影響ではじめた能や歌舞伎観劇などからも影響を受けたように思います。
日本産アコヤ真珠の養殖技術は、日本の英知がつまっています。他にはない光沢の特徴や独自のテリなど、約100年かけて培われてきた素晴らしさがあります。
日本の伝統技術の美しさを発見して、みなさまに感じてもらえるように精進したいな、と思います。衰退する中、育み、継承するのは私たちの役目です。
世界水準の、日本の美を兼ね備えたジュエリーブランドをつくりたい。
そんな強い思いで、パートナーと共にスタートした NEU & TIM は5周年を迎えました。
この5年間で出会ったお客様とのご縁が、私たちの宝です。海外受賞やメディア掲載、ホテルでのサロン開催など、想像もしなかった経験を、応援してくださる皆さまとともに歩んできました。
海外の製造や、外資、大手にはない、小さなブランドならではの、作り手日本人スタッフ・デザイナー・職人の顔の見える、日本の風土を生かし伝統を継承するものづくりや、希少なパールなどを用いて、心あたたまる、ジュエリーをお届けしたいと思います。
NEU & TIM は、日本産アコヤ真珠を用いたコレクションと、甲府の宝石伝統技法を用いたカラーストーンの、2つのコンテンポラリージュエリーからなります。そしてハイエンドジュエリーがこの冬、仲間入りします。
伝統的に高級ハイエンドジュエリーには天然ダイヤモンドが使われてきました。天然ダイヤモンドは長い歴史のなかで流行り廃りなく愛されつづけてきた宝石です。だからダイヤモンドは天然のみをNEU & TIMでは扱うことにしました。
クラシックなハイエンドジュエリーを見て身につけてきた知見から、クラシックの良さと現代での使いやすさを詰め込んだ新作です。
NEU & TIMの今回の作品は、熟練のクラフトマンの手仕事による貴重なハイエンドジュエリーです。手作業ならではの繊細なディテールと強度を兼ね備え、現代のジュエリーではなかなか味わえない特別な価値があります。現在、ジュエリー制作の現場では3D CADやコンピューターによる制作が主流となり、手作業で原型を作る職人の技術は年々減少しています。この希少な技術を未来に継承し、長く愛されるタイムレスなジュエリーが完成しました。
熟練の技術をもつ、グローバルジュエリーブランドの制作にも携わってきたクラフトマンがつくってくださっています。
ニュー&ティムのホームページはブランドを共にスタートした、パートナーが制作をしています。
私たちが大切にしているのは、常に寄り添い纏うジュエリーで「日本の文化」です。
その為に、技術や制作の過程を掲載し、紹介することで、沢山の方に知っていただくことは、技術をジュエリーに継承させていただいた私たちの役割だと思っています。
5周年を迎え、ハイエンドジュエリーの発表を控え、第二章を迎えるという心境です。
たくさんの愛のこもったジュエリーが、これから先、どんな方の元へ旅立つのか、出合うのか、楽しみでなりません。生活で使う、小さなアートとしてのジュエリーを持つ喜びを感じていただけますよう、精進してまいります。
あなたの素晴らしさを、引き出してくれる、シンプルに美しいジュエリーをお届けする架け橋となっていきたい、と思います。
長くなりましたが、長文お読みいただきありがとうございます☺️
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