これから日本が、世界一を生み出す可能性は二つ | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

これから日本が、世界一を生み出す可能性は二つ

今日の出会いが面白かったのでメモ。

・これから日本が、世界一を生み出す可能性は二つある。

・ひとつは、課題をチャンスに変える話。
・人口減少や高齢化の前に、労働人口の圧倒的減少が先に来る。
・そこで移民を入れない場合、低賃金労働者が圧倒的に不足する。
 (ちょうど、すき家がお店を今開けていないように)
・そこを、ロボット技術やネット技術で代替できると、
 すさまじいイノベーションが起こりうる。
・例えば、グローバルホークをアメリカから操作し
 アフガニスタンで軍事作戦をやれるのだったら、、
 介護ロボットをフィリピンから遠隔で操作し、
 日本にいる高齢者に介護サービスも提供できるはずだ。

・もうひとつの日本の可能性は、
 金型など鋳造など、
 工業の根幹の技術を持った職人/工場のネットワーク化。
・イタリアが靴で世界一を獲れているのは、
 皮選定、なめし、デザイナーなど、
 職人のネットワークのおかげで、
 そこにしかないものがつくれるから。
・日本にしかないのは、金型や鋳造の技術。
・しかもそれが関東~近畿に固まっている。
・現在だと、大量生産をする大企業がコンペで発注し、
 職人を安く買いたたく構造になっている。
・結果、低賃金・3Kで人がよりつかない。
・だが、それらの職人をコーディネートし、
 顧客価値の高い商品を提案できるようになれば、
 日本にしかない製品をつくれるようになるはず。
・そうすれば、高付加価値商品の中で、
 もっとも粗利の高い部品をつくれる。
・既にその例はあって、京都の金型(?)職人の組合や、
 自転車部品や釣り具で世界トップシェアのシマノ。

(シマノについて、堺商工会議所ウェブサイトから補足: 
 ・技術: 冷間鍛造技術を確立。精密な自転車部品の量産体制を築いた
 ・ネットワーク: 自転車部品にシステムコンポーネンツの考え方をいち早く取り入れた
 ・マーケティング: 操作性に徹した技術開発が同社の強み )


あと、鳥人間コンテストで32キロメートル飛んだときの話も伺い、
こちらも興味深かった。

・飛び始めるときは、飛行機の揚力が重さに勝って、
 100Kg → 90 Kg →80Kg ・・・ と下がっていき、
 0Kgになる瞬間、テイクオフする瞬間がわかる

・テイクオフした後は、無音。
 プロペラがまわる扇風機のような音以外は、
 音のしない世界が待っている。

・32km飛んだときは、1時間半漕いだ。
 1時間半の間、無音の世界、
 琵琶湖から高さ1mの世界を飛び続ける。

・風に大きく左右されるので、
 風の変化を体で感じ、
 漕ぐペースを変えて高度を保つ。

・自転車で走る方が(=つまり地面と摩擦がある方が)
 人力飛行機で飛ぶより効率が良い。
 時速35kmで走る脚力をもって、32kmを時速約20kmで飛んだ。

・鳥人間にとって最高の舞台はエーゲ海。
 風、気温、海など諸条件が整っている。
 100キロメートル以上飛んだ記録があるらしい。