会食 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

会食

サイバーエージェントの取締役人事本部長の曽山さんと会食させていただいた。

たいへん勉強になったので、メモメモ。


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・キーパーソンをretentionする上で大事なのは、ビジョン、仲間、成果。そのうち圧倒的に大事なのはビジョン。

・サイバーエージェントのミッションステートメント があの文章量なのは、合理的な理由がある。
・ビジョンはトップダウンで決めるべき。「自分の話を聞いてくれた」とみんなが感じること自体は大事だが、ボトムアップでやる必要はない、というか、ボトムアップで決めるべきではない
・ミッションステートメントには、わざと矛盾したものを乗っける。「ネガティブに考えポジティブに行動する」とか。

・ブログをはじめとして、積極的に情報を出しに行く。それをやっている人事は少ない。
・役員の多くがブログをかけるのは、メリットデメリットで言えばメリットのほうが大きいと皆が認識しているから。

・経営者として大事なのは、目標に対してコミットできるか、の他に、他の人を動かす力があるか、が大事。他の人を動かせないと、経営者以上の存在に企業がなれない。

・社内の会食を1対1でやらず1対多でやるときは、ファシリテーション能力が重要になる。
・ただ、ファシリテーション能力が必須なわけではない。成果、つまり、あるスタッフAからある情報Aを引き出すことが重要なだけで、やり方はいくらでもある。1対1で話し合う、とか。個々のスタイルにあったやり方をとればよく、大事なのは成果が出せるか

・採用と育成は、要求されるスキルが全く違うのに、「人事部」としてひとくくりになることが多い。
・なぜかというと、世界観は共通にすべきだから。
・会社としてどういう人を採用したいか、どの部署でどういう人が必要か。これらの世界観は、採用でも育成でも共通。
・ただ、必ず採用と育成は一緒にしなければならないということではない。スキルと世界観、どちらを優先するか、だけの話。 やり方はどちらでもいいから、とにかく決めて、それで成果を出すことが重要。

・どの選択肢を選んでいるのかを、スタッフや潜在的スタッフに明示することが大事。
・レアジョブで言えば、次のような感じ
・「自主性に任せるので、うるさく言われなければら伸びない、という人は向いていない」
「自分から『やります!』と仕事を楽しむ。それができない人は、存在していないのも同然。」
「最初は成果は見ない。プロセスだけを見る。7つの習慣ができているかだけを見る」
・これを採用段階から明示して、合わない人は入れないようにする
・それらを明示して成果がでなければ(=採用やリテンションに失敗すれば)、それらの宣言を変えたほうが良い。

・CAグループの子会社が新卒採用をしていて、なかなか応募者が集まらなかった。そのとき、藤田社長のアドバイス「紙の応募ではなくネットでの応募にしろ」で、応募が急増した。従業員数2300人になっても、藤田社長は現場感覚が残っているし、何よりそこまで見ている!
・新卒採用、レアジョブも、ツイートやブログでも十分に集まるはず
・「海外大学卒優遇します!」など、わざとせばめて告知するとより有効。RTしてもらいやすい

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(聞き覚えで書いたので、間違っているところ、ご本人の意図していないところがあるかもです)


とにかく、すごーーーく面白かった。

でも何よりも刺激になったのは、サイバーエージェントの役員の方って、すごいんだってこと。
僕もまだまだ曽山さんのレベルじゃ到底ないけれど、
うちの今のミドルマネジメントクラスを、数年以内にあそこまで引き上げる必要があるってことで、
目標とすべき山の高さを見た思いがする。

これからしばらくしたのち、レアジョブのビジョンを、
・フィリピンから世界一企業をつくる
の他に、
・日本人1000万人を英語が話せるようにする

しようと思う。

この 「日本人1000万人を話せるようにする」 は、実は曽山さんからのパクリ。
聞いた瞬間、「あ、いいな!」 と思った。
1億人じゃぁ嘘になるし、100万人じゃぁ足りない。
日本人で英語を学ぼうとしている人は人口の約10%の約1000万人。
自動車教習所みたいに、望んた人はすべて英語がしゃべれるようになる環境を作りたい。
ちょうと、北欧でそれが実現できているみたいに。

日本人に今最も足りないのは、希望。
そして英語の勉強は、希望をもたらす。
日本人が世界で活躍するという希望を、英語を通じて提供する。

そういう会社になりたいと思っている。