どんな仕事を切り出すかの設計の工夫で、ミドルマネジメント育成の予測可能性を高める | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

どんな仕事を切り出すかの設計の工夫で、ミドルマネジメント育成の予測可能性を高める

2割:8割の法則というやつがある。
効果の8割は、作業の2割から生み出され、
作業の8割は、効果の2割しか生み出さない、
というやつだ。

だから、効果の8割を生み出す2割の作業に集中しろ、となる。


最近、問題解決トレーニングを実施していて思ったこと。

解くのが簡単なイシューを渡せれば、トレーニーは成功体験を積み問題解決フローへの関心が高まる。
ただ、逆も然りで、
難しいイシューを渡しちゃうと、けっこう頑張って指導してもなかなかうまくいかない。

つまり、

・トレーニングが始まってからどう指導するかは、作業の8割を占める。
・だが、「どのイシューに取り組んでもらうか」という事前のイシュー設計は、作業の2割以下。
・で、トレーニーが成果を出せるか否かの8割は、事前のイシュー設計でもう決まっている。




そして今日思ったこと。

・これは問題解決トレーニングに限らないのでは?
・実際の仕事で、どの部分をお願いするか、事前に切り出している時点で、成果の8割が決まっているのでは?
・仕事を始めてから、どう指導するかは、成果を出せる・出せないに、あまり大きな影響を及ぼさないのでは?
・つまり、任せて必ず成功するパターンの仕事を事前に設計するのは(理論上)可能なのでは?


ハードルを高く設定しすぎると、失敗して自信を失う場合がある。
だから、時には必ず越せるハードルを設定しておけたら便利。

で、必ず越せるハードルを設定できると、なにがよいか?

ひとことでいうと、スタッフの成長予見可能性が高まるというメリットがある。

つまり、マネジメント側が、個別スタッフの成長曲線を予想しやすくなる。
このスタッフは、この四半期ではこのハードルAを与えればかならずクリアし、
その次の四半期はこのハードルBがふさわしく、やはりこれもクリアできるはず。
その上でさらに次の四半期は、ちょっと背伸びしてハードルCに挑戦してもらおう・・・
という感じだ。

生徒様数毎年倍増の目標を掲げている以上、
生徒様数増にみあった講師の量・質を供給し続けるために、
スタッフも毎年倍増に近い伸びが必要。

しかも、ただ頭数が必要なだけではなく、
スタッフ人数に比例して、ミドルマネジメント等の数を増やしていかなければならない。

そうすると、現在のスタッフから一定人数を上の役職にあげる必要がある。
すなわち、事前計画として、何人くらいがどうスキルを上げられうるか、
人事パイプラインの予見可能性を高める必要がある。

そういうときに、今回の仮説である、
「どんな仕事を切り出すかの設計の工夫次第で、予測可能性を高めることができる」
というのは、価値があるのだと思う。