英語をどう伸ばすか、数字で議論する | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

英語をどう伸ばすか、数字で議論する

英語公用語化や英語教育の話をよく目にする。

僕が気になっているのは、定性的な話ばかりで、定量的な話がないということだ。
話が具体的でなく、言葉の定義が統一されておらず、結果、生産的な議論になっていない。

だから、僕はこう言いたい。

英語をどう伸ばすか、数字で議論すべきでは?

例えば、TOEICについて色々調べていたとき、下記のことが分かった

・全ての英語力テストは、当たり前だけれど、誤差がある。
・スコア=実力ではなく、スコア=実力+誤差
・TOEICの場合、標準的な誤差は35点。35点未満のスコア上昇・下落は、誤差の範囲内。
・TOEICを100点上げるためには300時間必要だから、100時間は勉強しないと誤差以上の伸びを測れない。
・つまり、1日30分英語を勉強する人の場合、TOEICテスト受験は前回から半年以上空ける必要がある
・また、全ての英語レベルを測定できる英語力テスト、というのは存在しない。
・例えばTOEICの場合、英語を習いたての人には難しいし、TOEIC900点を越えると簡単すぎる場合がある。

結論としては、次のようになる。

・英語習いたてから英検2級までは、英検で伸びを測るのがよい (英検2級=ざっくりTOEIC400)
・英検2級を取ってからは、TOEIC900点位まではTOEICで伸びを測るのがよい
・TOEIC900点を取ってからは、TOEFLかIELTSで伸びを測るのがよい
・各テストは、英語を100時間以上勉強してから受けるべきである。目安として半年以上。

・日本人がNon-native speakerとして十分に話せるようになるには、約2000~3000時間の英語の勉強が必要。
・中・高・大学で勉強するのは、約1000時間。
・つまり、「英語を話せるようになるか」=「残り1000~2000時間を学び切れるか」
・もちろん、1000~2000時間の継続はとても難しい。
・このときに重要なのが、「どこまできたか」と、「あとどれくらいあるか」という地図。
・数百時間ごとに受ければ、TOEICなどは適切な地図になり、1000~2000時間が継続しやすくなる。

間違っている点などありましたらご指摘ください。
日本人の英語力を伸ばすためには、英語の伸びを数字で議論することがまずその第一歩だと思う。