カスタマーサポートとマーケティング部門を一緒にした理由 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

カスタマーサポートとマーケティング部門を一緒にした理由

普通の会社は、カスタマーサポートとマーケティング部門は分離している。

でもうちでは、その部門を一緒にした
カスタマーサポート&マーケティング、略称CS&マーケ、だ。

今まで色々やってきて、マーケティングで重要なのは二つの要素だと思った。
・お客さんを徹底的に理解できているかどうか
・企画に失敗はつきものなので、仮説検証を高速でぐるぐる回し、すごい勢いで進化していけるか

うちの会社で、これらが一番できるポジションは、カスタマーサポート。
お客さんとダイレクトに接触する場所にいるので、
仮説が得やすく、検証もすぐできる。

カスタマーサポートの現場には、宝石が落ちているのだ。
(だから、僕自身も、今でもカスタマーサポートに時々入っています)

レアジョブは、仮説検証を高速で回す会社
エキスパートの意見よりも、学問的な理論よりも、お客さんの反応を重視する会社でありたいと思っている。

レアジョブが大きくなったときも
担当マーケティング業務を分離する、
たとえば、AcquisitionとConversionを分離させるとかはあっても、
カスタマーサポートとマーケティング自体を分離させることはないだろう。


ZARAやGAP、ユニクロなど、最近成功しているアパレル企業は皆SPAという形態をとっている。
通常のアパレル会社は、売るだけ、とか、つくるだけ、とかも多いが、
このSPAというのは、つまり製造から小売りまでを一貫してやっている。

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顧客ニーズを本当につかんで自分自身で企画し、商品開発を行い、タイムリーなマーケティングとともにお客様に商品の良さを伝えて、自分自身の手で売っていく。SPAであれば、このワンサイクルを回しているなかで、商品の背景を立体的にお客様に説明することができるのである。
しかし、それがメーカーであれば、小売店に商品を渡すだけで、どんな宣伝をして、どこの売り場でどういう状況で売られているのかをよく知らない。我々のようなSPAであれば、自信があってつくった商品やお客さまにとってメリットのある商品、ニーズを満たせると考える商品に関して、それぞれの特徴を価値ある情報として発信することが可能だ。
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ほんとうによく市場を見ていて、お客様の心理を読み、我々の能力を考えながら、ピンポイントにここが売れる要素だというところを突くことができれば、常に売れる商品がつくれるかもしれない。しかし現実には、そういう売れるスイートスポットのようなものがどこにあるかというのは、発見する法則もないし、したがって教えることもできない。だから毎日のように周到に、MDやR&Dやマーケティングの人たちといろんな問答を繰り返しているのだ。たいへんな努力、改良につぐ改良や試行錯誤を繰り返さなければ売れる商品はつくれない。
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柳井正「成功は一日で捨て去れ」 P126
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お客様の意見を企画部門にどう反映させるか、というのは非常に重要で、
レアジョブがまだそれを十分にできていないことは百も承知だが、
CS&マーケ部門 で、少しでも、そういうことができるようになりたい