フィリピン人とホスピタリティ | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

フィリピン人とホスピタリティ

・フィリピン人はホスピタリティがすごくある民族
・フィリピン人はEQが高い。 相手の喜び=自分の喜び にできる人たち


というような話をしてきたが、

・そもそも、相手の喜び=自分の喜び がフィリピン人の根本にある。

ということに気づいた。 だから、


・相手の喜び=自分の喜びが、外国人とかに対して発揮された場合に、ホスピタリティ となる。
・だから、ホスピタリティを突き詰めると、自分を犠牲にしてでも、目の前の人の喜ぶ笑顔が見たい、という行動になる。
・それを典型的に表すのが、家族のために自分を犠牲にする人たち。 たとえば、フィリピン大学生が、自分の授業料・生活費を稼ぐだけじゃなく、働かない親戚たちを養うために実家に送金する、など。



もうちょっと飛躍すると、

・ホスピタリティがあると、クリエイティブな仕事を敬遠する。 なぜなら、ルーティーンタスク、つまり、上司から言われたことを言われたとおりにやれば、確実に上司に喜んでもらえる。 クリエイティブな仕事は、極論すれば、100発撃って1発大当たりがでるかという世界であるから、上司の笑顔が見られる確率が減る。 すなわち、フィリピン人がクリエイティブな仕事を敬遠する傾向があるのは、そのホスピタリティの良さにも原因がある、と考えることができる。

・フィリピン人に好かれるためには、このホスピタリティをフィリピン人たちに対して発揮することが重要かと思う。いかに相手を喜ばせるかを、常に考えることが大事だと思う。 (ちょうど、空気を読んで積極的に配慮してくれる外国人がいたら、日本人が「こいつはスゲーな」と思って好感を持つように。)  日本人を何人かフィリピンに連れて行って講師たちに会わせたが、その中でいまだに気に入られている人が一人いて、この人の場合は、相手をいかに喜ばせようか、常に真摯に考えていた。

・ホスピタリティがあるということは、決していいことばかりではない。自分を犠牲にして相手を優先するということだから、常に外国人側の配慮が必要。 「このフィリピン人は何を犠牲にしているんだろう?」という問いかけを自分の中で密かにすること。 

・ときどき講師に会いにフィリピンに渡航する生徒様がいらっしゃるが、正直な話、レアジョブとしては歓迎していない。(規約で強制退会理由の一つとして禁止さえしている) これは、生徒様の安全・講師の安全を保障できない、という理由だけではない。 もっと大きな理由が、講師の負担が大きいということ。 生徒様がわざわざマニラに来ると、本当は会いたくない場合でも、このホスピタリティが暗黙の強制力となって会わざるを得ないときがある。 マニラといっても広くて、片道2,3時間かかる場合がある。 テスト期間中だったり、バイトをしていたりと、忙しい人もたくさんいる。 会う場所までの交通や、一緒にご飯ときの、お金・時間を考えると、どれだけ講師が本当の意味でハッピーなのかは、僕は正直疑問な場合が多くある。 笑顔の人が、内心も笑顔であるかどうかは、全く別の話だと思う。 

・笑顔の裏をしっかり読んで、フィリピン人の相手が、自分を犠牲にしようとしてくれているのかどうか、しっかり考えること。 ホスピタリティを受け取るだけじゃなくて、ホスピタリティをしっかり返す、つまり、どうやってフィリピン人を喜ばせようかをしっかり考えることが、本当の国際コミュニケーションだと思う。