戦略コンサルに入った時の驚き | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

戦略コンサルに入った時の驚き

前職の戦略コンサルに入ったときに驚きだったのは、下記の前提がある、ということでした。

・経験や背景知識よりも、コンサルとしてのスキルの方が大事である
・スキルは広範囲に及ぶ (スライドの書き方だけでなく、部下の管理の仕方、顧客との付き合い方もスキル)
・スキルはポータブルである (言語、地理、業界、分野の壁を越えて、一度身に付いたスキルは有効である)
・トレーニングは、スキルを効率的に鍛える際に有効である
・スキルをどんどん鍛え、どんどん昇進することが求められている

これらの前提は、正しいか正しくないかではなく、この前提でファームやコンサル業界自体がまわっている、ということが重要です。
たとえばどういうことかというと、

・みんながスキル獲得に懸命になっている
・何らかの業務がうまくいかなかった場合はほとんど、欠如しているスキルを特定し、それを改善しようという努力が促される
・一度コンサルのスキルを身につけると、異国でもい業界でも仕事を任せてもらえる (もちろん、同じ程度のスキルレベルならば、同じ業界や勝手のわかる国の人の方が優先順位は高い)
・トレーニングを重視し、そこにファームとしてコストをかける
・年功序列で上が詰まっているからあと○年は昇進がない、なんてことがない。どんどん上に行けとせかされる

これらが合わさると、次のような流れになります。

・部下の管理の仕方とか、顧客との付き合い方などまで含めたスキルを、OJTやトレーニングなどを通じて急速に伸ばす。
・そうすると、異国での仕事、多言語での仕事、異業界での仕事などをどんどん任せてもらえる
・特定のメンバーではなく、皆がこうやって伸びていくことが期待されている

これは、日本の一般的な大企業とはずいぶんと勝手が違うと思います。
このコンサルのやり方がいいか悪いかを議論することはあまり意味がなく、
これがコンサルの「型」になっている、ということが大事だと思います。

(みんなの方向性や、そこから得られる成果の期待値のブレが定まる。
 みんなをマネジメントしやすくなる)

ベンチャーだとどうしても「型」がなく、みんな自己流でやることが多いのですが、
レアジョブの従業員マネジメントでは、このコンサルのやり方を「型」としてとりいれ、
現状に合わせてうまく「守破離」をやっていきたいと考えています。