知られることの力 | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

知られることの力

中高生のころって、ひたすら世間に背を向けて、いっぱい本を読んでいた。
学校でもそんなにしゃべるほうでなく、授業中とか、ひたすら本を読んでいた。

あの頃は、あの頃独特の気負いみたいなのがあって、
物事を、「なかみ」と「見せ方」にわけて考えて、
「なかみ」、つまり本質的な部分が大事で、
「見せ方」、みたいなのは軽視していた。

たとえば、人は中身が大事で外見は大事じゃない、みたいな極端さ。
もっというと、「人からよく思われたい」「すごいと思われたい」 という思いを感じたとたん、
「なんて恥ずかしいことを考えたんだろう」 と、自分を恥じる気持ちがうまれていた。

なるべく自分を隠し、ひたすらインプットし続けていたわけで、ちょっと極端すぎていたと思う。

でもあれから10年以上たち、自分も少しは大人になり、
もう少し広く物事が見られるようになってきた。

そして、レアジョブを開き、今の課題は、いかにレアジョブを、というよりも、
いかにオンライン英会話の良さを、世の中の人に知って頂くか、ということ。

ある日、SEOの営業の方が来て、資料を見せてくれた。
「どうやってxxxのサイトを訪問しましたか?」という調査で、
選択肢はいくつかあって、
  ・検索サイトでみつけた
  ・広告を見た
  ・友達から紹介された などなど
面白いなと思ったのは、各選択肢は複数回答で、
回答の合計値が約270%だったってこと。

つまり、単純に言うと、ウェブサイトAを訪問するとき、
約2.7回の刺激が必要だってこと。

広告を見たからすぐ訪問しましたとか、
友達から教わってからすぐサイトに来ましたとか、
そういう人はむしろ少数派(よっぽど感度または受容性の高い人)。
大多数は、
テレビで見たものを友達が紹介していたので興味を持ち、
たまたま広告を見かけたのでクリックしてサイト訪問した、
みたいに、
複数回の刺激を受けないと動かない。

考えてみれば、僕自身の消費行動も、
よっぽど興味関心の高い分野でない限り、
1回情報に触れただけですぐ行動する、
ということはほとんどない。

つまり、何がいいたいかというと、
・ただ広告を出すだけではだめ
・ただ口コミを誘発しようとするだけではだめ
2.7回、何らかの形で接触する必要があるわけだ。

で、その2.7回をどうやって稼ぐかと言うと、
いちばんいい手段は、やはりマスメディアになる。

テレビに出たり、雑誌に出たり、新聞に出たりして、
2.7回のうちの1回分の接触を、そこで稼ぐ。

マスメディアに出るだけでは、実はお客さんはそれほど増えない。
ただ、出ると、知ってもらえる。
知ってもらえると、1回分は稼いだってことになる。

だから、何を考えているかと言うと、
・もっとメディアに取り上げられてほしい
・もっと世の中の人に知られてほしい
そう思う。

中高時代は、あんだけ、人々に知られるのを拒絶していたのに、
今更になって、人々に知られたいって思うのは、おかしな気分がする

でも、やっぱり、キャズム を越えたいって思うんだ。
レアジョブじゃなくてもいいから、オンライン英会話は、もっと普及していいと思うんだ。

先日、他のオンライン英会話の社長さんとお話しする機会があった。
やっぱ最初はお互い警戒しあっていたんだけれど、
根本的に思っていたことは一緒だった。

リアル英会話よりも、ずっと格安で、ずっと手軽にできるのに、
なんで、まだ全然普及していないんだろう!

この気持ちだけは、どのオンライン英会話の社長さんも、おんなじ気持ちだと思う。

もっとオンライン英会話を知ってもらって、キャズムを越えたい。

強くそう思う。